CIAが日本で活動?元CIAが描く日本を舞台にしたリアルな作戦!
元CIA戦略スタッフが書いた原作を基にした映画『レイン・フォール/雨の牙』では、CIAと暗殺者の攻防戦が東京の雑踏を舞台に描かれており、実行される作戦もリアルだ。
本作の原作者であるバリー・アイスラーは、元CIA戦略スタッフという肩書きを持ち、なぜか日本語ペラペラという異色の人物だけに、本人は明かさないが、日本で活躍していた可能性も? 内部にいた人間だからこそ知る活動内容や、実際に使用されている武器、作戦実行までのやり取りをストーリーに絡め、映画もそれを視覚化することに成功している。劇中に登場する、ゲイリー・オールドマン演じるCIAアジア支局長ホルツァーはもしかしてバリー自身なのだろうか?
暗殺者ジョン・レイン(椎名桔平)を東京の雑踏からあぶり出すために、東京中にある監視カメラを傍受し、ジョンの一挙一動を監視する。これがホルツァーの作戦だ。イギリスは監視カメラ大国として有名で、実際にイギリスのMI6が諜報活動として活用しているとも言われている。またMI6はCIAとのつながりが深いらしい。ちなみに東京には約150台の街頭防犯カメラがあり、歌舞伎町周辺には55台ものカメラが設置されている。海外では人相認識ソフトウェアや、歩き方で人物を特定できてしまうようなカメラなどが軍事目的で開発されているというだけに、監視社会といわれる現代、街頭カメラを傍受するこの作戦は、真に迫ったものとしてみることができるだろう。
そして物語にさらなるリアリティーを与えるのは、元CIA戦略スタッフのバリーが投影されたかのようなホルツァーを、キレた演技で熱演したゲイリーだ。司令塔で部下に命令を下し、ジョン拘束のため細部にまで目を配る姿はリアルなだけに鬼気迫るものがある。ストーリーを追うのはもちろんだが、CIAが日本で実際に活動していたら? と考えながら観るのも一つの楽しみ方なのかもしれない。
映画『レイン・フォール/雨の牙』は4月25日よりサロンパス ルーブル丸の内ほかにて全国公開