来日したトム・ハンクスを直撃!『天使と悪魔』はオイシイ仕事だった!?
ダン・ブラウンのベストセラー小説を映像化した映画『天使と悪魔』で、バチカンを守るために奔走する宗教象徴学者ロバート・ラングドン教授を演じたトム・ハンクスに話を聞くことができた。
今回で6度目の来日となるトムは、ご機嫌な笑顔でホテルの一室に登場。「アリガトー!」と大声で日本語のあいさつをしたり、その場に置いてあった雑誌を手に取っておどけてみせたりと、ハードな来日スケジュールの疲れを一切見せることなく、サービス精神満点でインタビューに応じた。
本作は、世界的な大ヒットを記録した映画『ダ・ヴィンチ・コード』の続編で、トムがラングドン教授を演じるのは2度目となる。これまで、アニメーション映画『トイ・ストーリー』シリーズの声優出演以外、映画の続編に出たことがないトムだが、本作の出演を引き受けた理由を、「テーマも事件の背景も前作とはまったく異なる、ストーリーの独創性がポイントだったから」と語る。さらに「今回はラングドン教授のキャラクター説明がいらないから、テンポが早くてとてもわかりやすい。『ダ・ヴィンチ・コード』とは全然違う作品になった」と仕上がりには大満足のよう。また、続編ならではのメリットとして、ラングドン教授の役作りで悩む必要がなかったことを挙げ、「苦労が少ない分、いつもよりもオイシイ仕事だったかも」とちゃめっ気タップリに笑ってみせた。
キリストの秘密に迫った前作に続き、かつてバチカンに弾圧された科学者たちによる秘密結社イルミナティが、ローマ法王の選挙を妨害するという本作の内容も、反カトリック的だと論議を呼びそうだが、トムは「あくまでも仮説なんだから、論議をしたって何も変わらない。もちろん、いろんなことを考えるきっかけになるのはうれしいし、話題になれば映画会社も喜ぶと思うけどね(笑)」と余裕の発言。それよりも大事なのは、映画として面白いかどうかだと、俳優ならではの意見を述べた。
ちなみにトムは、豊富な知識で謎を解く知性派ヒーローの役がかなりお気に召したようで、「オファーがあるなら何度でもラングドン教授を演じたい。足腰が弱くなって、歩けなくなるまでやり続けたいね」とのこと。原作者ダンによるラングドン・シリーズ最新作「ザ・ロスト・シンボル」(原題)の完成が発表され、早くも映画化への期待が高まっているだけに、本人もまだまだやる気の様子。今後、トムの代表作としてラングドン・シリーズが続くことも夢ではなさそうだ。
映画『天使と悪魔』は5月15日より全世界同時公開