役所広司、初の著作刊行イベントで「カエルに恩返ししたい」と苦笑!
俳優の役所広司が29日、東京・丸善丸の内本店で、初著書となる映画『ガマの油』オフィシャルブック「監督の油」刊行記念会見を行った。
購入者との握手会も行うとあり、「緊張して気持ち悪い」と感想を漏らすが「初監督としての冷や汗、困ったことが詰まっている。知識のない人間でも協力によって映画はできると実感。監督を志している人にぜひ読んでほしい」と物静かなトーンでアピールした。
初監督作品『ガマの油』では監督のみならず主演も兼務。自ら演じ、それを自身がジャッジするという作業について「(客観的に)自分の芝居を見ることができず、スタッフの顔色を見て判断した。時間との戦いでもあり、とにかく太陽が出て沈むのが早かった」と語り、「次はずっとモニターの横に座って、監督としてやってみたい。アクション映画は嫌いではないので、もしかしたら……」と今後の野望を明かした。
これまで巨匠監督のもとで役者としての才を磨いてきた役所だが、映画を作る上で影響を受けた監督については「たくさんの監督に影響は受けていると思うが、黒沢清監督には事前に監督することを報告して、作品に臨むときのポイントを聞いた」と8本もの作品でコンビを組んでいる黒沢監督の名前を挙げた。
またタイトルにちなみ、カエルとのエピソードを尋ねられた役所は「カエルを何匹も串刺しにして吊るしたり……。子どものころはよく遊んで、殺生した。カエルには恨まれているので、この映画で恩返ししたい」と苦笑していた。
『ガマの油』は、一人息子の交通事故をきっかけに、息子のガールフレンドや幼友だちとのきずなを深めていく奔放な父親との交流を優しくつづる。
映画『ガマの油』は6月6日より全国公開
オフィシャルブック「監督の油」(税込み:1,260円)小説「ガマの油」(税込み:1,365円)はポプラ社より発売中