宮崎あおいに「あんまり見つめないでください」とお願いした…デレデレの木村大作監督
俳優の浅野忠信、香川照之らが1日、東京国際フォーラムで行われた映画『劔岳 点の記』の完成披露会見で、初監督を務めた日本映画界を代表する名カメラマン木村大作氏の鬼監督ぶりを語った。
明治後半を舞台に、前人未踏の地・劔岳の測量に挑んだ男たちの物語。木村監督のこだわりから、標高3000メートル級の富山・立山連峰で撮影期間2年、撮影日数200日以上、ロケを敢行した入魂作だ。
撮影中の苦労談を聞く質問に、香川は「やっぱり片道9時間歩いて行った場所で2カット撮ったことですかね。胃袋を押し広げられたような体験でした」。浅野も「毎日いろんなことをあきらめました。あきらめないとあそこ(撮影場所)にはいられないですから」と苦笑いを連発。
ニ人は山小屋で寝食を共にし支え合いながら、過酷な撮影を最も長く経験した間柄で、互いの感謝の気持ちを、浅野が「プライベートの話もひと通りしたし、全裸も見せた(笑)。役作りは僕と全然違い、自分の中になかったやり方。勉強させてもらいました」。香川も「浅野君の中には武士がいて刀を持っている。映画界でいろいろ戦ってこられた苦労と力を感じさせてもらった。浅野君の全裸は15回以上見ました」と交換するひと幕も。すかさず浅野が「ですから今後、香川さんとコンビが組める刑事モノか何かを」と関係者に逆オファー。香川は自身と浅野を順に指差して「ウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズ?」と軽妙な掛け合いを展開した。
一方、同所で行われた舞台あいさつには、会見に欠席したヒロインの宮崎あおいも登場。木村監督のハードなオーダーについて司会者から聞かれると「すっごい優しくしてもらいました」と満面の笑顔。「宮崎さんは年が離れているせいもあるけれど、つぶらな瞳で見つめられるとドキドキしてしまって……『あんまり見つめないでください』と言った記憶があります」とデレデレの木村監督は、浅野から「監督、宮崎さんのクランプクアップの日にヒゲをそってきましたもんね、いつもボウボウなのに」と突っ込まれて頭をかいていた。
映画『劔岳 点の記』は6月20日より全国公開