円満な結婚生活の秘訣は、ジェニファー・ロペスがボスであること!
アメリカでサルサ歌手として活躍するマーク・アンソニーが、妻で女優兼歌手であるジェニファー・ロペスと共演した映画『エル・カンタンテ』について語ってくれた。
本作は、プエルトリコからニューヨークへやってきた歌手志望のエクトル・ラボー(マーク)が、瞬く間にスターの座を獲得したうえに、運命の女性プチ(ジェニファー・ロペス)と出会うが、酒や薬物に溺れていく様を描く。
エクトルを演じたことについて「彼がもたらした音楽と文化への重要性は、それなりに認識していたんだ。でも彼はドラッグや酒に溺れた歌手という解釈しかされていないのが現状なんだ。僕はそういった風潮が嫌で、エクトルが実際に日々感じていたことや、格闘していたことを、僕なりに表現してみたいと思ったんだ。1年のうち300日以上もツアーをしていたという事実を、余すことなく伝えたかったんだ」と伝説のサルサ歌手への思い入れは強い。
妻のジェニファーとの共演について「いろいろと助言してくれたよ。すべてを忘れて打ち込んでキャラクターを自分のものにすればいいと話してくれた。それは素晴らしいアドバイスだったよ」とのことだ。ジェニファーの助言があってか、マークはエクトルをそのまま演じている。
エクトルの曲を歌うのに、どんな準備をしたのだろうか? 「僕は歌手だから、彼の歌を歌うのは楽なことだと思っていたんだ。でもいざレコーデイングに入ると、わずか5分で、この一曲だけでも、徹夜で制作しないといけないと気付かされた! 彼は本当に天才だから、どんなにマネようとしても、一歩先をいっている感じなんだよ。それでも、彼のサウンドの傾向を理解していくことで、彼の歌をつかんでいったけどね」と同じサルサ歌手であっても、エクトルの曲を歌うのは難しかった様子。
最後に、結婚生活の秘訣について聞いてみた。「ジェニファーがボスであることさ。彼女が活躍するのを、惜しまずに喜べることが秘訣さ」と答えが返ってきた。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)
映画『エル・カンタンテ』は7月25日よりシネスイッチ銀座ほかにて全国公開