アメリカ版草食系男子のラブコメディー?男と女の恋愛観を浮き彫りに!
センシティブな男たちの恋愛模様を描いた映画『(500)日のサマー』について、PV界出身のマーク・ウェブ監督に話を聞いた。本作は、真実の愛を信じない女性サーマー(ズーイー・デジャネル)に恋してしまったトム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)が、サマーと付き合った500日間を振り返るラブコメディー。草食系男子が増えている日本では、ピッタリの映画かもしれない。
本作の魅力は、普段女性に追求できないことを描いている点。「男性の誰もが女性と付き合ってきて、いまだに理解に苦しむ別れをした経験が一度くらいはあると思う。この映画は、完全に一人称の視点で作られた映画で、女性のサマーの視点は欠如しているんだよ。これは意図的にやったことで、女性は常に男より一歩先に物事を考えていて、もう一つ上の段階にいるんだ。ところが、男は別れたときに、もっとわかりやすい便利な答えを探そうとするため、決してそれを理解することができないんだよ。だけど、実際に男がこういう気持ちになっていることを描いたアメリカ映画は少ないと思っていたから、この映画で伝えてみようと思ったんだ」と語る。
PV出身のウェブ監督は、劇中にダンスナンバーをしっかりと入れている。「僕は、高校三年のときにバレエのクラスを取っていたんだ。バレエのクラスは、女の子に出会うには最適で、ほとんど男がいないから、次から次へと女の子と知り合えたんだよ(笑)。もちろん失恋もしたけどね!」と体験談を語ってくれた。
主演のズーイーについて「彼女のセクシーさと美しさは、希少だと思うんだ。それは、雑誌のカバーに出てくるようなフェロモンを出しているようなタイプじゃない。だから、彼女のように同性と異性の両方から好かれるタイプは特別だよ」と彼女の出演はすぐに決まったらしい。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)