少し風邪気味のエミール・ハーシュ、アン・リー監督の話題作について語る!
映画『スピード・レーサー』『イントゥ・ザ・ワイルド』『ミルク』など次々と話題作に出演するエミール・ハーシュが、新作映画『Taking Woodstock』(原題)について語ってくれた。本作は伝説的音楽フェス「ウッドストック1969」についての物語で、エミールはヒッピー役で出演している。
インタビュー時、少し風邪気味だったために、エミールはフードをかぶったまま質問に答えてくれた。脇役にもかかわらず出演したことについて「アン・リー監督だからさ。脚本を読む前から、彼と仕事するつもりでいたんだ! 映画『アイス・ストーム』が大好きだしね。それにヒース・レジャーが映画『ブロークバック・マウンテン』を撮った後に、アン・リー監督の素晴らしさを僕に説明してくれたときがあって、その後にヒースの演技を観て、すぐにアン・リー監督と仕事がしたいと思ったんだよ」とのことだ。
ウッドストックの印象については「あれほど人々の記憶に残っているのは、1960年代のユートピアとカウンター・カルチャーを象徴したもので、まるでプロムナイトのようなものなんだ。ミュージシャンの曲を聴くためにみんなあの場所に向かったわけだけど、実際には音楽が重要なのではなく、平和や理想、政治主張を唱えたことに意味があったんだよ。あの時代独特の世界だよね」と説明してくれた。
次回作は、映画『ロード・オブ・ドッグタウン』で仕事をしたキャサリン・ハードウィック監督の新作映画『Hamlet』(原題)の予定。「近代的な設定だけれど、セリフはシェイクスピアの言葉をそのまま使っているんだ。ジャンルで言えば、スリラーとかホラーだよ」音楽なんかも、サスペンス調のものを使っているしね。僕は、シェイクスピアの作品が大好きで、マーロン・ブランドの映画『ジュリアス・シーザー』を観て、すごく影響されたのを覚えているよ。子どものころには映画『ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー/夏の夜の夢』の舞台もやったことがあったしね」と答えてくれた。まだ24歳のエミール。これからが楽しみな俳優だ。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)