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ヴェネチア映画祭ついに開幕!注目は塚本晋也監督『TETSUO THE BULLET MAN』と短篇『金魚』

第66回ヴェネチア国際映画祭

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ヴェネチア映画祭開幕-会見に出席した黄金コンビ、ジュゼッペ・トルナトーレ監督(写真左)とエンリコ・モリコーネ
ヴェネチア映画祭開幕-会見に出席した黄金コンビ、ジュゼッペ・トルナトーレ監督(写真左)とエンリコ・モリコーネ - Photo:Harumi Nakayama

 第66回ヴェネチア国際映画祭が現地時間2日、イタリア・ヴェネチアのリド島で開幕した。オープニングを飾ったのは、地元イタリア映画界の巨匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督の『バアリア(原題)』。セレモニーには、トルナトーレ作品には欠かせない音楽家のエンリコ・モリコーネや、人気俳優ルイジ・ロ・カーショが駆け付けて映画祭を盛り上げた。

 同作品は、シチリア出身のトルナトーレ監督が、自身の生い立ちに基づく物語を、全編シチリア語でつづった人間ドラマ。1930年代~80年代を舞台に、共産主義活動に情熱を注いだペッピーノの生涯を描く。イタリア映画界では異例の、25百万ユーロ(約35億円)を懸けた超大作だ。

 先に行われた会見で、トルナトーレ監督は「政治的な物語だが、当時の地方に住む若者たちにとっては夢や情熱があり、尊敬すべき大人たちが周囲にたくさんいた。しかし、現代の地方では、それすらも見失ってしまった。そんな夢を持つことや、地域のコミュニティを築いていくことの大切さを伝えたいと思った」と熱く語った。

 映画祭は12日まで開催。日本からは、長編コンペティション部門「ヴェネツィア66」に塚本晋也監督『TETSUO THE BULLET MAN』が選ばれたほか、短篇コンペティション部門には、早稲田大学大学院の板垣麻衣子がプロデュースする短篇『金魚』が選出されている。『金魚』は、川端康成の「雪国」と「金糸雀(カナリヤ)」からインスパイアされた物語で、秋葉原を舞台に、心寂しいサラリーマンとメイドの恋物語が描かれる。(取材・文:中山治美)

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