フランス人女優オドレイ・トトゥはココ・シャネルの実像に興味津々?
世界的なデザイナーとして活躍したココ・シャネルの若き日々を描いた映画『ココ・アヴァン・シャネル』(原題『COCO AVANT CHANEL』)について、ガブリエル・“ココ”・シャネルを演じたフランス人女優オドレイ・トトゥに話を聞いた。
「監督のアンヌ・フォンテーヌから、脚本さえ執筆していないときにオファーされたのよ」と語るオドレイは「監督自身も、ココ・シャネルのどの時期を描くのかわかっていなかった時期で、とりあえず彼女からココ・シャネルという人物について話を聞かされたの。わたしは、アンヌ監督の作品が好きだったし、彼女がココ・シャネルを描くのに適していると思ったから、その時点で出演しようと決めたわ」と直感で出演OKしたのだという。
もしココ・シャネルが生きていたとしたら、これまでの彼女の偉業について尋ねたいというオドレイだが「でも一番聞きたいのは、彼女のように誇りを持っていて独立した女性が、なぜ愛人として我慢していた時期があったのかを知りたいわ(笑)。それにどうして彼女は過去をひた隠しにしたかったのかしら? だってそんなに恥ずかしい過去ではないと思うのに」と興味津々。
映画『アメリ』で一躍スターの仲間入りをしたオドレイだが、「確かに有名になったけれど、素晴らしいキャリアが望めるとか、ほかに依頼されたキャラクターと比較して出演を決定することはないのよ。あくまで、本能的に素晴らしいと思ったものに出演しているだけね」とあくまで謙虚だ。大ヒット映画『ダ・ヴィンチ・コード』にも出演を果たしたオドレイ。今後のアメリカ進出はあるのだろうか?「またアメリカで撮影をしてみたいわ。ただアメリカは訪問する場所で、自分にとっては住む場所じゃないと思うの(笑)。でもいろいろな経験をさせてくれたり、何か新しいことをしようとしている作品には興味があるわね」とまんざらでもないようだ。
非常に小さな顔をしていて、『アメリ』のときと変わらぬかわいらしい女性だった。インタビュー中も陽気で、撮影は禁止だったが、逆にオドレイ自身が記者を撮影するなどちゃめっ気を見せていた。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)
映画『ココ・アヴァン・シャネル』は丸の内ピカデリーほかにて全国公開中