ジブリ鈴木敏夫P「スタジオジブリ次回作は新人監督を起用、発表は12月」と明かす
11日、DVD&ブルーレイディスク「ポニョはこうして生まれた。~宮崎駿の思考過程~」の発売を記念し、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーがアニメクリエイターを目指す学生を対象に、日テレホールでトークイベントを行った。
鈴木プロデューサーと宮崎駿監督との付き合いは今年で32年になるという。「今も毎日のように話をしているし、一緒に旅行をしたこともある。なんでこんなに一緒にいるのか不思議」と笑う鈴木プロデューサー。それでも新鮮な間柄でいられるのは「二人の話題は今のことと未来のことばかり。お互い、昔のことは忘れちゃってるからかもしれませんね」と話す。しかし、クリエイター同士、時には意見の食い違いが起こるのは仕方がないこと。「若いころはどなり合いのけんかもしましたが、今は自分をオブラートに包み、心理戦でチクチクやり合っている感じですね」と笑った。
本作(ポニョの完成までのドキュメンタリー)を手掛けたきっかけも、そんな二人の確執が根底にあったようだ。鈴木プロデューサーは宮崎監督の実子である吾朗監督と映画『ゲド戦記』を作ったが、宮崎監督はそれに大反対だったという。「そのしこりがまだ残っているらしい。でも宮崎駿といえども映画は一人で作ることはできない。誰か相談相手が必要です。その役割をドキュメンタリーのカメラとインタビュアーに担ってもらったわけです」と裏話を披露した。スタジオジブリの気になる次回作は12月に発表の予定。「内容はまだ秘密。今、言えるのは新人監督を使うこと。雰囲気は“フニャ、フニャ”って感じかな」と話し、報道陣を煙に巻いた。
大ヒット映画『崖の上のポニョ』に登場するさかなの子・ポニョ。本作は、その生みの親である宮崎駿監督を約2年半、1台のカメラが密着し、約12時間30分の大作としてまとめた壮大なドキュメンタリー。宮崎監督の知られざる素顔や独自の思考回路が明かされる。
DVD&ブルーレイディスク「ポニョはこうして生まれた。~宮崎駿の思考過程~」は12月8日発売予定