台湾の人気俳優チェン・ボーリンに直撃!知る人ぞ知る天燈(ランタン)祭って?
日本でも活躍する台湾の人気俳優チェン・ボーリンが、映画『台北に舞う雪』に出てくるロマンチックなシーンの撮影秘話を明かした。台湾のお正月の風物詩である天燈(ランタン)を使った幻想的な撮影とは一体どんなものだったのか。
チェン・ボーリン演じる純朴な青年モウが住むチントンは、台湾東北部に位置する実在の町。「ここ一帯は平渓(ピンシー)郷という地域で、チントンの隣にある平渓という町で行われる天燈(ランタン・諸葛孔明が作ったとされる気球の一種で孔明灯ともいわれる)のお祭りが台湾でもよく知られているところ」だという。この映画でも、天燈が次々に空に舞い上がる光景は、もっとも美しくロマンチックなシーンとして描かれる。「台湾では、大晦日に1年の締めくくりと、来年もよい年になりますように、という願いをこめて天燈を飛ばします。このシーンは実際に12月31日に、本当にたくさんの旅行者が平渓に来て天燈を飛ばしている中、年が明ける12時直前に撮影しました。夜空にふわっと昇っていくあの天燈は、CGではなくすべて本物です」と幻想的なシーンの撮影エピソードを教えてくれた。そして天燈を飛ばし終えて監督が「カット!」と言った瞬間、スタッフと出演者みんなで「新年おめでとう!」と年越しを祝ったのだという。まさに本物の自然と風景を圧倒的な映像美で写し取るフォ・ジェンチイ監督の真骨頂といえるシーンだろう。
またこうした幻想的な場面だけでなく、チントンの町を縫うように走る列車や、町中にたくさんつるされている願いごとが書かれた竹筒など、日常の何げない風景に風情がある。そしてタイトルのように、暖かいチントンの町には降らないはずの雪が舞う。「僕がこの映画で一番大変だったのがこのシーン。何テイクもやり直して、この雪で顔が真っ白になってしまうほどでした。目や鼻に入って痛くて大変だった(笑)」と苦笑していたチェン・ボーリン。一体どのような雪が舞うのかは、ぜひ映画館で確認してほしい。
本作は、映画『山の郵便配達』『故郷の香り』などで日本にもファンが多いフォ・ジェンチイ監督が、現代の台北を舞台に作り上げた心温まるラブストーリーだ。
映画『台北に舞う雪』は2月20日よりシネスイッチ銀座ほかにて全国公開