南アフリカの芸能組合がジェニファー・ハドソンの起用に反対
映画界では現在、ネルソン・マンデラ元大統領を描く映画『インビクタス/負けざる者たち』や、マンデラ氏の前妻ウィニーさんを描く映画『ウィニー』(原題)など南アフリカにスポットが当たっているが、南アフリカの芸能組合がこれら映画のキャスティングについて反対の声を上げている。『ウィニー』(原題)ではジェニファー・ハドソンがウィニーを演じることが決まっているが、ガーディアン紙(電子版)によると、これについて南アフリカの芸能組合(CWU)の事務長であるオーパ・レボゴ氏は、「ハドソンさんの起用は今すぐ変更されるべきだ。もしもこの件が話し合われないならば、南アフリカでの製作を一時停止することも辞さない。我々は傷つけられており、尊厳のかけらもない」と激しい怒りをあらわにしている。ウィニーさんは南アフリカでは「国の母」とも慕われる存在であり、組合に所属する俳優は「南アフリカ国民でなければこの役は理解できない。ハリウッドや製作陣は南アフリカの俳優を軽く見すぎている」と反発が高まっている。
この映画の製作は来年5月から南アフリカ各地で開始される予定だが、レボゴ氏は「こんなキャストは許せない。ジェニファーよりもこの役をよりよく演じられる俳優は南アフリカにいる」とコメント。さらに、12月はじめにワールドプレミアを迎えた映画『インビクタス/負けざる者たち』ではモーガン・フリーマンがマンデラ元大統領を演じているが、こちらのキャスティングについても不満を表している。