サシャ・バロン・コーエンにまた訴訟!テロリスト呼ばわりしたパレスチナ人が告訴
映画の中では強烈なキャラクターを演じ、歯に衣着せぬ物言いで多くの騒動を呼んでいるサシャ・バロン・コーエンに、またまた訴訟が持ち上がった。今回は、映画『ブルーノ』の中でインタビューを行ったパレスチナ人男性をサシャが「テロリスト」と呼んだことで、この男性がワシントン連邦裁判所に1億1,000万ドル(約100億円)の損害賠償を求める訴訟を起こした。
『ブルーノ』の中でサシャはゲイのオーストリア人ファッション・ジャーナリストを演じているが、エルサレムの南に位置する町・ベツレヘムで商店を営むこの男性にインタビューを行ったが、この男性をパレスチナ解放機構(PLO)内の武装組織「アル・アクサ殉教者旅団」のリーダーとして出演させ、劇中では「有名になりたいから自分を誘拐してくれ」と持ちかけた。また、サシャはこの映画の宣伝活動で出演したアメリカのトーク番組で、「中東でテロリストたちを探すためにインタビューを行ったが、CIAの知り合いのコネを使って数か月かかった」と発言したり、男性へのインタビューは「秘密の場所」で行われ恐怖を感じた、などとコメントしていた。
法廷に提出された書類によると、男性へのインタビューはイスラエル軍が支配するヨルダン川西岸の、サシャが指定したホテルで行われたもので、男性は武装組織やテロリスト行為とは何の関係もなく、まったくの虚偽だと主張。サシャが出演したテレビ番組のホストを務めるデヴィッド・レターマンや、映画の配給会社、プロデューサーも一緒に訴えられてしまった。
一方、本物の武装組織「アル・アクサ殉教者旅団」からはサシャに対し脅迫声明が出されており、さすがのサシャも今回はやり過ぎだったようだ。