エリック・ロメール監督、89歳で死去 フランス、ヌーベルバーグの旗手
フランス映画の巨匠でヌーベルバーグの旗手ともいわれていたエリック・ロメール監督が11日、89歳で亡くなった。死因は公表されていないが、入院中だった。
エリック・ロメール監督は教師、映画評論家を経て1959年製作の長編映画『獅子座』が話題に。映画『海辺のポーリーヌ』『緑の光線』『パリのランデブー』など作家主義の作品を次々と発表し、ジャン=リュック・ゴダール、フランソワ・トリュフォーらと並んで1950年代末からのフランス映画にみられる即興演出を特徴とした新しい波といわれるヌーベルバーグの担い手でもあった。
1985年に製作された『緑の光線』ではヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞している。文学作品なども多数手がける中、恋愛の描写には定評があった。また、2001年に『グレースと公爵』、2007年には『我が至上の愛 ~アストレとセラドン~』と近年も意欲的に作品を発表しており日本でも公開され、純愛ストーリーが若い世代にも受け入れられていた。