『アバター』、ついに『タイタニック』を撃沈!全世界興行収入キングに!! -1月26日版
全米ボックスオフィス考
すごい……とにかくスゴイ。ジェームズ・キャメロン監督の映画『アバター』は、公開後6週目の今週末も第1位になったばかりか、全世界興行収入の王座を守っていた映画『タイタニック』をけ落とし全世界歴代ボックスオフィスの王者となった。これで、全世界歴代ボックスオフィス第1位と第2位をキャメロン監督の作品が占めることになった。
『アバター』は、封切りされてから1か月半も経つというのに、週末3,500万ドル(約31億5,000万円)の収益を上げたばかりか、先週と比べての降下率をたったの18パーセントにとどめ、話題の新作映画『リージョン』(原題)、そして映画『ザ・トゥース・フェアリー』(原題)をグンと引き離し、悠々とトップの座に収まった。(1ドル90円計算)
公開後38日目にして5億5,174万ドル(約496億5,660万円)をたたき出した『アバター』は、80パーセントの収益を目玉としている3D上映から得ており、さらに全体興行収入の16パーセントはIMAXからという統計が発表されている。果たして、この目も見張るような『アバター』の快進撃がどこまで続くか!? 業界内外の注目が集まっている。
ランキング第2位を飾ったのは、ポール・ベタニーの美体が見られる(!?)オカルト・アクション映画『リージョン』(原題)で1,750万ドル(約15億7,500万円)の成績。第3位は、1,573万ドル(約14億1,570万円)でデンゼル・ワシントンが世紀末のアクション・ヒーローを演じる映画『ザ・ウォーカー』。52パーセントの下降率だったが、公開後10日目で6,070万ドル(約54億6,300万円)の収益を上げている。
代わって第4位は、『ザ・トゥース・フェアリー』(原題)で1,401万ドル(約12億6,090万円)。プロレスラー出身でマッチョなのに、どこかドジっぽいザ・ロックことドウェイン・ジョンソンが主人公のディズニー映画なのだが、残念ながら前作・前々作のドウェインのアクション・コメディーと比べるとイマひとつ成績が伸びていないようだ。
第5位は、50.5パーセントの降下で842万ドル(約7億5,780万円)の成績を収めた映画『ラブリーボーン』。息切れ気味だが、アカデミー賞ノミネートに食い込めば多少の盛り返しが期待できるかもしれない。
さて今週末の封切り作品だが、少々パンチに欠け気味。次回のボックスオフィスも、再び『アバター』のワンマンショーになる可能性が大きい。
とはいうものの週末公開作品で上位に食い込みそうな作品が皆無なわけではない。ここのところ、映画以外のニュースで何かとお騒がせで、しばらくスクリーンから遠ざかっていた感のあるメル・ギブソン主演の『ジ・エッジ・オブ・ダークネス』(原題)がトップ5に入る可能性を持っている。懸念されるのは、メルが飲酒運転事件やら浮気、離婚騒動やらであまりよくないニュースを振りまいてしまって、その結果イメージダウンしていること。今回、久々の主演作品がボックスオフィスでどのようなパフォーマンスを記録するかで、メルの人気の度合いが明らかになってくるであろう。(取材・文:神津明美 / Addie Akemi Kohzu)