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『プレシャス』脚本家ジェフリー・フレッチャー、39人が死亡した刑務所暴動事件を描く

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ジェフリー・フレッチャー
ジェフリー・フレッチャー - Andrew H. Walker / Getty Image

 第82回アカデミー賞作品賞ほか5部門にノミネートされている話題の映画『プレシャス』の脚本家ジェフリー・フレッチャーが、1971年にニューヨーク州アッティカにあるアッティカ刑務所で発生した暴動事件を基にしたストーリーを、ダグ・リーマン監督と組んで描くことがわかった。

映画『プレシャス』

 約2,200人いた囚人の中の1,000人ほどが暴動を起こし、看守を含めた所員33人を人質に取ったこの事件は、黒人急進派ブラックパンサー党の指導者であるジョージ・ジャクソンがカリフォルニアの刑務所で脱獄を試み、警備員に射殺された事件が発端となった。暴動事件が起きた刑務所では、アフリカ系アメリカ人の囚人に対する白人所員の日常的な差別や暴力行為があり、「ニガー・スティック」と呼ばれていた警棒で囚人が殴打されるという出来事があったことも暴動が起きた理由として挙げられている。

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 この暴動の交渉は4日間続いたが、暴動に対する完全な恩赦とアッティカ刑務所長の排除が却下されたため、交渉は決裂。結果、当時のニューヨーク州知事だったネルソン・ロックフェラーが武力による制圧を命令し、29人の囚人と所員・看守10人が死亡する前代未聞の事件となった。

 ちなみにダグ監督の父アーサー・L・リーマンは、この事件のニューヨーク州アッティカ特別委員会の主任顧問として法廷に立った経験のある人物だ。(取材・文:細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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