海外映画祭を熱狂させた塚本晋也監督、こだわりの『鉄男 THE BULLET MAN』予告編解禁
昨年のコミコンや第66回ヴェネチア映画祭で熱狂的に迎え入れられた、塚本晋也監督最新作映画『鉄男 THE BULLET MAN』の予告編が解禁された。
本作は、塚本監督の原点的作品『鉄男 TETSUO』から20年の時を経て製作された、続編でもリメイクでもない新たなビジュアルショックを提示する最新作。かつてクエンティン・タランティーノ監督が製作に名乗りを上げ、クリストファー・ノーラン監督やマーティン・スコセッシ監督がその影響を公言してはばからない塚本ワールドがついに完成した。
本作は、愛する息子を殺されたことをきっかけに、体が鋼鉄の銃器へと変ぼうしたアンソニーが、父が関与していたとされる「鉄男プロジェクト」の真相へと迫っていくストーリー。監督デビュー作から貫かれる爆発的なインダストリアルサウンドと、脈動感あふれる映像スタイルは健在で、第66回ヴェネチア映画祭では日本映画で唯一のコンペティション部門に正式出品。満席の会場からは5分間にも及ぶスタンディングオベーションが贈られた。
製作国は日本だが全世界を視野に全編英語で製作された本作。ハリウッドからのオファーもあったが、『鉄男』の底力ともいえる実験精神を生かすため、これまでのシリーズ同様自主制作スタイルで作り上げた。そのこだわりは予告編にも如実に現れており、塚本監督は「本編を凝縮しているので、予告編の映像すべてが見どころと言っても過言ではないのですが、散りばめられた謎から、徐々に『核』へと迫り、期待感を最高潮まで高めたところで、最後にさらなる謎を残す。不穏感と期待感、それらにこだわりました」とコメントしている。
全世界同時製作発表会見、第66回ヴェネチア映画祭での正式出品、そして第42回シッチェス・カタロニア国際映画祭での名誉賞受賞と、世界中で旋風を巻き起こした『鉄男 THE BULLET MAN』。5月の日本公開を前に、まずは予告編で新たな塚本ワールドを体験したい。
映画『鉄男 THE BULLET MAN』は5月、シネマライズほかにて全国公開