3Dで公開!『タイタンの戦い』がアメリカで堂々の第1位に!『アバター』主演俳優最新作 -4月5日版
全米ボックスオフィス考
週末は復活祭だったアメリカ。今週6,124万ドル(約55億1,160万円)をたたき出して全米映画第1位の王座を獲得したのは、映画『タイタンの戦い』だった。(1ドル90円計算)
映画『ターミネーター4』『アバター』以来、飛ばしまくっているサム・ワーシントンが主演でペルセウスを演じている『タイタンの戦い』は、今やハリウッドには不可欠の3D映画だ。ちなみに、3,777館・推定6,700スクリーンで公開された本作は、歴代の4月公開作品の中で去年の同時期に公開された映画『ワイルド・スピード MAX』の興行収入7,100万ドル(約63億9,000万円)に次いで2番目という成績を残した。この作品も、ほかの3D作品とたがわず2D上映よりも3D上映からの収益が興行収入の合計額に大きな好影響を与えている。上映館のうち、1,602館・1,810スクリーンが3Dで上映しており52パーセントの興行収入は、3D上映からの収益であるという統計が発表されている。
タイタンの神々にはかなわなかったものの、今週第2位だったのはタイラー・ペリー監督、主演の続編もので映画『ホワイ・ディド・アイ・ゲット・マリード・トゥー?』(原題)。2,155館・推定2,900スクリーンで公開されたこの作品は、2,929万ドル(約26億3,610万円)の興行収入を上げた。3Dでも特撮ものでもないが、純粋にストーリーの面白さから観客を集めており、最近では異例な作品といってもいいかもしれない。
今週の第3位は、先週から2ランクダウン、33.7パーセントの落下率で2,901万ドル(約26億1,090万円)を収めた映画『ヒックとドラゴン』。公開後10日にして、すでに9,214万ドル(約82億9,260万円)を売り上げており、去年の映画『モンスターVSエイリアン』には売り上げ面で多少かなわなかったものの、これはこれでまずまずの成績。
第4位は、アメリカの少女たちに依然として大人気のハンナ・モンタナことマイリー・サイラス主演のラブストーリー映画『ザ・ラストソング』(原題)で1,600万ドル(約14億4,000万円)をたたき出した。タイトルからして少女たちの涙を絞り出しそうな感じだが、予想通り観客はほとんどが女性で配給会社の統計によると、何と女性客が80パーセントを占めた。
そして第5位は、長かったトップ生活でついに息切れしたのか(!?)今週は大転落してしまった映画『アリス・イン・ワンダーランド』で821万ドル(7億3,890万円)。先週と比べると53パーセントの降下で、3D上映館が『タイタンの戦い』にほとんど持っていかれてしまったことが、今回の残念な興行収入の理由の一つに挙げられる。だが、それでも公開後31日間にして3億970万ドル(約278億7,300万円)という収益を上げており、関係者はご満悦に違いない。
次回ランクインが予想される今週の新作だが、まずはスティーヴ・カレルとティナ・フェイの面白コンビが主演の映画『デートナイト』(原題)。とんでもない人違いをされたことで、超マンネリ化していたカップルがハチャメチャな事件に巻き込まれるドタバタ劇。ラブコメとアドベンチャーというアメリカの観客がいかにも好きそうなタイプの映画で、上位に食い込むことが予想される。
もう一作は、クリステン・スチュワートとダコタ・ファニングが主演の映画『ザ・ランナウェイズ』(原題)。これまで限定公開だったが、今週末から拡大公開となる。今話題の若手女優二人が、どれだけ映画ファンを劇場に呼び寄せることができるかに注目が集まる。(文・取材:神津明美/Akemi Kohzu)