イラク戦争を描いたリアル過ぎる映画『グリーン・ゾーン』!主演のマット・デイモンに独占インタビュー!
イラクのアメリカ軍駐屯地グリーン・ゾーンを舞台に、大量破壊兵器の所在を探る任務を描いたサスペンス・アクション映画『グリーン・ゾーン』。主人公のロイ・ミラー准尉を演じた主演のマット・デイモンに話を聞いた。
この作品で自身の出世作となった映画『ボーン・スプレマシー』『ボーン・アルティメイタム』のポール・グリーングラス監督と3度目となるタッグを組んだマットは、『ボーン・アルティメイタム』を撮影するころからグリーングラス監督がこの映画のアイデアを温めていたことを明かした。「監督は911事件とイラク戦争を扱った映画を作ろうと思ったんだ。でも具体的な内容を思いついたのは原作本を監督が読んでからだね」
グリーングラス監督は『ボーン』シリーズのようなアクション大作を監督する一方で、映画『ブラディ・サンデー』などで実話に基づいた映画も手掛けている。「今回、監督は二つのタイプの映画を一つにしたような、現実の世界で起こるアクション大作を作ろうとしていた」とマットは説明している。そのために監督は実際に起きた議論のシーンを映画に盛り込むだけでなく、一般人を使った即興シーンを撮ったりもしたのだという。その結果、『グリーン・ゾーン』はイラク戦争のリアルを活写しつつも、アクションあふれるエンターテインメント作品になった。
マットによると、グリーングラス監督は、この先何が起こるかついて役者に伝えなかったこともあったという。「俳優は時に自分の演技について考えすぎてしまうけど、今回はそんなことはなかったよ。この後の展開を知らされずに演じていた共演者の表情はあまりにリアルで、このシーンは最終的には正しいテイクになると思ったことも覚えている」とマットは撮影を振り返った。
「撮影では本物の軍服を着たかったんだ。こういうディテールが演技をリアルにするからね」とこだわりを見せたマットも、アクションに演技にと肉体的にはかなりキツイ撮影だったらしい。だが本編の完成版を観たときには思わず感動してしまったというマット。「今度は観客がどのように反応するか知りたいね」と自身の新たな代表作に手応えは十分なようだ。
映画『グリーン・ゾーン』は2010年5月14日より全国公開