アントニオ猪木、演技はイタリアの名優クラス!?「演技(縁起)がいい男!!」と猪木ギャグも
31日、新橋のヤクルトホールで映画『ACACIA-アカシア-』のプレミア試写会が行われ、アントニオ猪木、林凌雅、辻仁成監督、そして本作の主題歌「アカシア」を歌う歌手の持田香織が登壇した。
「元気ですかー!」と猪木節で登場するや、会場は大盛り上がり。「出る前から、辻監督から、『まじめにやってくださいよ』と言われましたが、大丈夫です! まじめにできますから」と話すも突然、「バカヤロー!!」と怒鳴りだし「……と、言われないようにやりました」と付け加え、サービス精神旺盛なところを見せる猪木。そんな猪木の演技を監督の辻は絶賛しており、「東京国際映画祭の上映のときに、フランスの友達から古い俳優だと思うんだけど、彼の演技が素晴らしかった。彼は黒澤や小津の作品に出ているのか? と聞かれました。(イタリアの名俳優の)マルチェロ・マストロヤンニとかそういうクラスの人だと思ったみたいです」と猪木を絶賛。それを受け、猪木も「僕は運がいい。演技(縁起)がいい男です!」と猪木流のだじゃれで、会場を笑わせていた。
この日の舞台あいさつには、主題歌「アカシア」を歌う持田香織が登場。「彼女の声ってすごいじゃないですか。低くて、真っすぐ樹木が立っているような。突き刺さってくるような。たまたま、彼女は嫁さんの友達で。パリの家に遊びに来ると聞き、その瞬間に主題歌は持田香織だと思ったんです。彼女はドアが開いた瞬間にギターを持って、待ち構えていました(笑)。そのとき、歌ってもらったんですが、それが震えるくらい素晴らしくて。彼女は天才だと思います」と持田を絶賛していた。その後、チェロとギターの伴奏で、主題歌を観客の前で初披露した持田は、「辻さんがいいことばかり言ってくださって、緊張しています。この曲を早く歌いたくて、仕方なかったんです。心をこめて歌わせていただきます」と伸びやかな歌声で観客を魅了していた。
本作は、ミュージシャン、作家、映画監督など多方面で活躍する辻仁成が、アントニオ猪木を主演に迎えて描く人間ドラマ。元プロレスラーの孤独な老人が、他人に心を許さない少年との出会いをきっかけに、過去の痛みを乗り越える勇気を得ていく姿を描き出す。
映画『ACACIA-アカシア-』は6月12日より角川シネマ新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開