アジア最大級の国際短編映画祭閉幕!別所哲也、沖縄から来た14歳の少年監督に希望託す!
アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2010」のアワードセレモニーが20日、東京・明治神宮会館で開催され、本年度のグランプリをはじめとする各アワードが発表された。
今年は、日本の短編を対象にしたオフィシャルコンペティション「ジャパン部門」において優秀賞の該当作品なしという波乱の結果。審査員を務めた女優の桃井かおりは、「残念ですが、もっと粗雑でもいいから、クリエーターとして大胆なことにチャレンジする勇気を持っていいんじゃないかと思う。これはこの映画祭への提示でもある。リベンジの機会もあるし、『冗談じゃねー』っていう気持ちで挑んでほしい」とげきを飛ばし、同じく審査員の行定勲監督も「海外の作品がどれも力強かっただけに、日本の作品を並べると『ちょっと(レベルが)落ちるぞ』と思った。まだまだ可能性はあるはず」と選考の過程を語った。
同映画祭の実行委員長を務める別所哲也は、ジャパン部門の優秀賞該当作なしという結果に「厳しくもあり、愛情あるエールをいただいた」とコメント。「今年でこの映画祭も12歳になりました。人間でいえば思春期。これからも思い悩みながら、一歩一歩育っていきたい」と語り、今回、14歳にして監督作「やぎの散歩」が出品された沖縄出身の仲村颯悟くんを急きょステージに呼び寄せた。別所は日本映画界の未来を託すかのように、映画祭とほぼ同い年の仲村くんを激励し、「桃井さんの隣に座りなよ」とうながす場面もあった。
なお、グランプリにはオランダから出品された短編「ミュージアムとショコラ」(トマス・コルタレス・アルテス監督)が輝いた。前日にはサッカーワールドカップで、日本がオランダに惜敗したが、今年の「ショートショート フィルムフェスティバル」オフィシャルコンペティションも日本にとっては悔しい結果となった。