アメリカの森光子!? 88歳ベティ・ホワイト、来年のアカデミー賞司会最有力候補か?
「来年の話をすると鬼が笑う」ということわざがあるが、ハリウッドではすでに、来年2月27日開催予定の第83回アカデミー賞授賞式の司会は誰になるかという話題で盛り上がっている。
現時点で一番の有力候補に挙げられているのは、ベティ・ホワイトというおばあちゃん俳優。とはいうものの、ベティは往年のアクトレス。日本でいえば、森光子級(!?)の大女優なのである。ベティはその昔からテレビや映画で活躍しており、特に全米で大人気だったお茶の間コメディー「ゴールデン・ガールズ」では老若男女から人気を集めて、国民的スターとなった。しかし、同番組が終了してから随分時がたっている。では一体、このベティ人気はどこから再燃し始めたのか?
1922年1月17日生まれのベティは今年88歳。去年、サンドラ・ブロック主演でヒットした映画『あなたは私の婿になる』で、サンドラの義理のおばあちゃん役を好演し、88歳とは思えないかわいらしさとおちゃめさを発揮して若者の間で話題になった。人気SNSサイトFacebookでもベティの人気が爆発。彼女を「『サタデー・ナイト・ライブ』の司会にする会」がいきなり発足し大変な話題になった。サタデー・ナイト・ライブは全米ネットで毎週土曜日の夜に放映されているテレビコメディーショー。スティーヴ・マーティン、エディ・マーフィ、アダム・サンドラーなどを輩出した番組で、有名コメディアンへの登竜門ともいわれている。誰が作ったかわからないこのFacebookサイトの反響は大きく、テレビニュースでも取り上げられたほど。何万人もの人たちが口コミで集まり署名を始め、ついにベティはサタデー・ナイト・ライブ出演を成し遂げたのである。
そして、大成功に終わったサタデー・ナイト・ライブ出演をきっかけに、「次回のアカデミー賞司会候補はベティ!?」といううわさが流れ始めた。そして、当然のごとく再びFacebookで「ベティ・ホワイトをアカデミー賞の司会にする会」が発足し、署名の数が増え始めたのである。
来年のアカデミー賞授賞式で製作・監督を担当するドン・ミシャー氏がロサンゼルス・タイムズ紙に語ったところによると、「ベティが授賞式すべての司会をやりたいかはわからないけど、どんな形にしても彼女に授賞式に出演してもらうのは最高の考えだと思う」と語っている。毎年マンネリ化脱出に知恵を絞るアカデミー賞授賞式だが、ベティの出演で授賞式自体がリフレッシュされる可能性は大いにある。(文・取材:神津明美/Akemi Kohzu)