ディカプリオ「彼は日本の国宝になるべき!」と絶賛の渡辺謙、夫人の南果歩とLAプレミアに登場!
14日(現地時間)、『ダークナイト』のクリストファー・ノーラン監督がレオナルド・ディカプリオを主演に迎えオリジナル脚本で挑む、製作費約150億円のアクション・エンターテインメント大作映画『インセプション』がロサンゼルスでプレミアを行った。出席者にはレオナルド・ディカプリオをはじめ、渡辺謙、マリオン・コティヤール、エレン・ペイジ、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、トム・ハーディ、キリアン・マーフィ、トム・ベレンジャー、クリストファー・ノーラン監督などメインキャストはほぼ顔をそろえた。
この日は天候もよく、レッドカーペットの周りには多くのファンが集まった。レオナルド・ディカプリオ、ジョゼフ・ゴードン=レヴィットへの呼びかけボードを持つ若いファンたちの中には、「ワタナベさんが好きです」と書かれたボードを持つ渡辺謙ファンの女性も見られた。日本から出席となった渡辺謙は夫人の南果歩と共にカーペットに登場。各国のメディアに対応した。さらにテレビカメラから少し離れたフォトセッション時には、ディカプリオやほかのキャストと談笑する様子も見え、すっかりハリウッドスター・渡辺謙の顔となっていた。また、吹き替え版に参加したにしおかすみこも、水色のドレスで登場。興奮気味で日本メディアの質問を受けていた。
渡辺はこの日を迎えたことについて感想を聞かれると、「大きいプロジェクトに呼んでもらって光栄。これが7、8年がんばった成果というか。お客さんにどう受け取ってもらえるのか……。今後も、主演などにこだわらずやっていきたい」と充実感を語るとともに観客の反応も気になっているようだった。
また、この会場の隣はアカデミー賞授賞式が行われたコダック・シアターだが、「ここに来るのは、『硫黄島からの手紙』以来なんだけどフランスでも、フランス人がこんなに盛り上がっているのを初めて見た」と自らも出演したクリント・イーストウッド監督の作品がアカデミー賞にノミネートされたときのことを振り返った。そんな渡辺は、今回も作品の出来には手応えを感じているようで「作品はとても素晴らしいので、作品賞でクリス(監督)は呼ばれるんじゃないかな」と明かした。
ちなみに渡辺は、アメリカ映画芸術科学アカデミーの会員であり、実際にアカデミー賞に一票を投じる権利を有しているだけにその言葉には重みがある。また夫人の南は、渡辺が海外で活躍することについて、「彼は仕事とプライベートのめりはりがとてもうまくできている人ですね。海外作品をメインにしていくというより、国際試合に出ているような感覚のようです」とわかりやすいものの例えで渡辺の仕事のスタイルを教えてくれた。
そして、本作の主演ディカプリオは渡辺について、「彼は日本で国宝になるべきだよ。信じられないほど素晴らしい役者で、エモーショナルにとても深いものを持っているだけでなく、キャラクターの具体的なところをものすごく一生懸命演じ、仕事に対して、かなり深くいろいろと考える人なんだ。それだけでなく、彼は、僕が人生で一緒に仕事をした人たちの中でも、最もナイスな人だ。純粋なハートを持ったグレイトな人なんだよ」と最上級の褒め言葉でたたえた。
ディカプリオと渡辺謙、そして監督クリストファー・ノーランは7月19日に来日する予定。翌20日に六本木ヒルズで行われるジャパンプレミアのレッドカーペットイベントに出席する予定だ。
『インセプション』は人の夢の世界に入り込み、他人のアイデアを盗むという高度な技術を持つ企業スパイが、最後の危険なミッションに臨む姿を描くというまったく新しい世界観で展開する物語。一見つかみにくい話だが、鑑賞した評論家や一般客からの評価はかなり高い。夢という、誰にでも経験のある現象と、それを盗むという奇想天外な物語を巧みにからませ人の心の奥底に潜む温かい気持ちや、悲しい気持ち、すべての人間の感情を浮き彫りにしていきつつも、ハイクオリティの映像で描き出す一大スペクタクルの作品に仕上がっている。
映画『インセプション』は7月23日より丸の内ピカデリーほかにて全国公開