ハイチ大統領選へ立候補したヒップホップ歌手ワイクリフ・ジョン、要件満たさず申請却下
ハイチの大統領選挙へ立候補したヒップホップ歌手、ワイクリフ・ジョンだが、同国の選挙管理委員会はワイクリフの立候補資格を認められないとして申請を却下した。
ハイチ生まれのワイクリフは、9歳の頃家族とともにアメリカへ移住。現在もアメリカに暮らしている。今年1月に起きたハイチ大震災では復興支援にも携わり、8月に入ると、今年11月に行われるハイチ大統領選挙についてCNNのテレビ番組内で出馬を表明。同国選挙管理委員会へ立候補の申請を届け出た。しかし、選挙管理委員会によると、ハイチ憲法では立候補者は選挙前までの5年間を国内で暮らしていることが条件となっており、ワイクリフはこの要件を満たしていないとして、申請は却下された。 選挙管理委員会のスポークスマンによると、19人の立候補者の申請を受理し、ワイクリフを含め15人を却下したという。ワイクリフはこの決定を受け、「我々はみんな、震災や、その他にもあらゆる場面で命を落とした人々の想いに敬意を払うべきだ。今回は残念な決定だったが、この決定を平和的に、責任感を持って受け止めたい」と声明を発表。さらに「わが国ハイチの人々には、私はハイチ復興のために活動し続けると申し上げたい。選挙委員会は私がハイチ住民ではないと決定したが、心あるところが私の故郷であり、私の心はいつもハイチにある」と生まれ故郷への強い思いを語っている。