映画『愛のむきだし』の園子温監督、最新作は猟奇殺人事件もの!ヴェネチア、トロントにも正式出品!
各所で激賞された映画『愛のむきだし』の園子温監督の最新作、映画『冷たい熱帯魚』が、実際の猟奇殺人事件に触発された作品であることが明らかになった。本作は、現在開催中の第67回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門に正式出品されている。
園監督の新たな代表作となった映画『愛のむきだし』が、監督が以前に出会ったという盗撮マニアの実話をベースにしているように、本作も実在の猟奇殺人事件に触発された。園監督は、「私の作品は、いつも自分の人生とを切離して作れません。言い換えれば本作は自分の作品の中でも、とてもプライベートに近い作品といえます。同時にこの作品によって、自分は癒されました」と本作が、自作の中でも特別な作品であることを、9月1日にオープンしたオフィシャルサイト上で発表している。
本作は、熱帯魚店を営んでいる男が、知らず知らずのうちに連続殺人犯と親しくなっていくことから始まる出来事を描いた怪作。妻との関係が冷え切っている主人公を、映画『真夏のオリオン』の吹越満が演じている。ほかの出演者にも、『嫌われ松子の一生』の黒沢あすかや『月と嘘と殺人』のでんでんら、実力派がそろっている。
第67回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門だけでなく、9月9日に開幕する第35回トロント国際映画祭ヴァンガード部門にも正式出品が決定するなど、海外からも注目が集まっている本作。どちらの部門も、新たな映画の可能性を示してくれる作品にスポットライトを当てるものだけに、過激に思えるほどの性や暴力で人間の本質に迫る園監督の作品がどのような評価を受けるのかが気にかかる。日本では、来年初めの公開を予定している。
映画『冷たい熱帯魚』は2011年公開予定