精神科医・香山リカ、カツマー思想にチクリ!? 「人生には勝ち負けも、失敗も成功もない!」
13日、精神科医の香山リカが、都内で行われた映画『メッセージ そして、愛が残る』の試写会でトークショーを行い、「人生には勝ち負けも、失敗も成功もない!」と世の人々にメッセージを送った。
本作は自分の死期を察した主人公が人生を見つめ直し、家族とのきずなを取り戻そうとする姿を通して愛すること、生きることの大切さを訴える物語。そして、この日は香山がストーリーにちなんだ人生指南トークを展開した。「(劇中の夫婦のように)一度離れた相手の気持ちを取り戻すには?」という質問には「人間の関係はワンパターンじゃない。燃え上がる男女の関係が終わったって、その後友人、あるいは家族のような関係になることもある。関係の変化を受け入れること」とアドバイス。さらに女性からズバリ「長く恋人に愛される秘けつは?」との質問には「逆説的かもしれないけど、相手に『無償の愛』を求めてはいけない。自分の気持ちをちゃんと相手に伝える努力と、お互い欠点があることを認めること」と語り、会場の女性陣をうなずかせていた。
さて、香山といえば最近は、上昇志向を説く自己啓発本が働く女性に絶大な支持を受けている勝間和代氏に「成功にしがみつかなくていい」と異議を唱え、論争を繰り広げたことも記憶に新しい。トークの最後に「後悔しない人生の法則は?」と聞かれた際、「人生には勝ちも負けも、失敗も成功もないんです!」ときっぱり。続けて「一見成功しているように見える人も、すごい悩みを抱えて自分のところに来る人もいる。一方で病気を抱えているなど不幸に見えても、人生を楽しんでいる人もいる。成功しているか失敗しているか、人間が決めるのはごう慢なんです!」と例の論争を彷彿(ほうふつ)させるメッセージを熱く語っていた。
『メッセージ そして、愛が残る』はフランスで120万部を突破したベストセラー小説を映画化した感動のヒューマンドラマ。幼い息子を亡くしたショックから立ち直れず、妻と娘を遠ざけて仕事に没頭するニューヨークの敏腕弁護士(ロマン・デュリス)が、人の死を予見できる医師(ジョン・マルコヴィッチ)と出会って自分の死期が近いことを知り、家族とのきずなを取り戻そうとしていく姿を描く。
映画『メッセージ そして、愛が残る』は9月25日よりTOHOシネマズシャンテほか全国公開