マーティン・スコセッシ監督の映画でロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ジョー・ペシというドリームチーム結成?
マーティン・スコセッシ監督の新作映画で、ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ジョー・ペシという名優たちが顔をそろえる豪華共演がみられるかもしれない。
ハリウッドニュースサイトDeadlineが伝えたところによると、アル・パチーノとジョー・ペシが、新作映画『ジ・アイリッシュマン / The Irishman』(原題)へ出演するかもしれないとのこと。本作は、チャールズ・ブラントの伝記小説「アイ・ハード・ユー・ペイント・ハウシズ:フランク“ジ・アイリッシュマン”シーラン&クロージング・ザ・ケース・オン・ジミー・ホッファ / "I Heard You Paint Houses": Frank "The Irishman" Sheeran & Closing the Case on Jimmy Hoffa」(原題)をもとに、スコセッシ監督とデ・ニーロが、「アイリッシュマン(アイルランド人)」と呼ばれたマフィアの殺し屋フランク・シーランの半生を描く映画を企画しているものだ。脚本は、映画『ギャング・オブ・ニューヨーク』でスコセッシ監督とコンビを組んだスティーヴン・ザイリアンが執筆する。
本作の企画は、2008年にデ・ニーロ自身が明らかにしていたが、その後まったく製作状況が明らかにされず、1995年の映画『カジノ』以来のスコセッシ監督とデ・ニーロの再コンビを夢に終わったかと思われていた。しかしここへきて、スコセッシ監督とデ・ニーロだけでなく、パチーノとペシという名優の出演の可能性も出てきて、映画史に残るドリームチームが結成されようとしているようだ。映画『ヒート』『ボーダー』に続くデ・ニーロとパチーノの再共演、映画『レイジング・ブル』『グッドフェローズ』『カジノ』に続くスコセッシ監督とデ・ニーロとペシの再タッグ、そしてパチーノが初めてスコセッシ監督映画へ出演することになるのは、たいへん興味深い。
本作で描かれるマフィアの殺し屋フランク・シーランは、マフィアと癒着していた全米トラック運転組合の会長ジミー・ホッファ殺害や、ジョン・F・ケネディ大統領の暗殺にかかわっていたといわれている。ジミー・ホッファに関しては、すでに1992年のダニー・デヴィート監督・主演映画『ホッファ』で描かれており、同作ではジャック・ニコルソンがホッファ役を演じている。本作の原作は、作家のブラントがシーランに対して5年近くインタビューを行い、シーランが明らかにした殺しの全容を記した暗黒のマフィア史ともいえるもので、殺し屋からの視点で暗殺事件が描かれるスリリングなものになりそうだ。