『死ぬまでにしたい10のこと』のコイシュ監督の製作会社ミス・ワサビが制作!自然改造計画失敗の惨状
映画『死ぬまでにしたい10のこと』で知られる、スペインのイザベル・コイシュ監督のドキュメンタリー映画『アラル、エル・マル・パーディド』(スペイン題)がスペインで開催中の第58回サンセバスチャン国際映画祭でワールドプレミア上映された。 同作品はスペイン・バルセロナに本部のある水資源の保護を目的とした「ウィー・アー・ウォーター・ファンデイション」の依頼を受けて、ソ連が実行した自然改造計画の影響で干上がってしまった、カザフスタンとウズベキスタンにまたがる塩湖・アラル海の惨状を伝えるもの。25分の短篇だが、ナレーションを英国俳優のベン・キングスレーが担当し、音楽をミュージシャンとしての顔も持つ米俳優ティム・ロビンスが手掛けているという贅沢な作品だ。
製作を、コイシェ監督の日本食好きが高じて名付けられた、自身の製作会社ミス・ワサビ(http://www.misswasabi.com/)が行っている。舞台あいさつを行ったコイシェ監督は「財団からアラル海が砂漠状態になっていると知らされ『信じられないッ!』と思い、このプロジェクトを引き受けました。なぜアラル海がこのような大異変を遂げてしまったのか、その原因を明らかにしたかった」と作品に懸けた思いを語った。
また上映会場には、コイシェ監督が日本で撮影を行った映画『ナイト・トーキョー・デイ』(公開中)で菊地凛子と激しい濡れ場を演じたスペイン人俳優セルジ・ロペスの姿もあった。(取材・文:中山治美)