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金正日の後継者が決まった北朝鮮の今後に期待…いままでの常識を覆した南北分断映画に蓮池薫氏も「繰り返し観たい」

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『義兄弟 SECRET REUNION』
『義兄弟 SECRET REUNION』 - (C) 2010 SHOWBOX / MEDIAPLEX ALL RIGHTS RESERVED.

 金正日総書記の三男ジョンウン氏が父の後継者となることを正式に決定した北朝鮮だが、韓国統一省ではこの報道を受け「今後の北朝鮮の権力構造と南北関係の影響に注目していきたい」と発表、南北共同宣言から10年たってはいるが南北の問題はまだまだ根深い。

映画『義兄弟 SECRET REUNION』場面写真

 映画においても南北統一をテーマにした作品は数かぎりなく作られてきたが、このたび日本でも公開される、韓国の国民の約8人に1人が見た、という韓国上半期ナンバーワンヒット映画の『義兄弟 SECRET REUNION』が前例のない評判の良さで話題になっている。というのも本作がいままでの南北関係を描いた映画と一線を画しているからだ。

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 本作は、「南北分断」の未来への希望を描いているという点とシリアスな南北問題を扱いながらも、ユーモアにもあふれた作品に仕上がっているという点がいままでの南北問題を取り扱った作品とは明らかに違う。

 ソン・ガンホが韓国の国家情報員を、カン・ドンウォンが北朝鮮工作員を演じ、北と南、それぞれ国家に翻弄された二人の男の葛藤を描き、その切なさも十分伝わってくるのだがこの映画はそこで終わっておらず、いままでは考えられなかった衝撃的な、しかしとても幸せな結末が描かれる。

 北朝鮮拉致被害者で現在新潟産業大学の専任講師を務める蓮池薫氏も「南北分断映画のいままでの常識を覆した。南北の対立や確執に固執する旧態依然な勢力に、時代の一矢を放つとともに、将来の南北関係の新たな断面を垣間見せてくれて、痛快ですらあった。何度も繰り返して観たくなる、数少ない映画のひとつになるだろう」と当事者だからこそ語れるの重みのある感想を述べた。

 ジャーナリストの大谷昭宏氏も同じ感想を持ったらしく、「民族の分断、離散家族、工作員……。これほど重いテーマにユーモアとペーソスをまぶして、まるで『男はつらいよ』の寅次郎の世界だ。見事な手法に脱帽。韓流映画と寅さんの大ファンという北のあの人にも、ぜひ見せてやりたい映画だ」と絶賛している。

 社会現象となった『シュリ』『JSA』から10年。韓国の国民はこの新しい南北を描いた映画『義兄弟 SECRET REUNION』の希望の光を求め、550万人の心を揺るがした。日本でも多くの人が関心を持ち試写会は常に満席だという。

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