X JAPANにニューヨークが大歓声!YOSHIKIが涙で感無量、言葉失う!
数々の伝説を作り上げてきた日本音楽界の最高峰のロックバンド、X JAPANが、北米ツアーの最後となるニューヨーク公演を、世界中の人気バンドが演奏を繰り広げてきたローズランド・ボールルームで行った。
X JAPANのYOSHIKIが音楽プロデューサーを務めた映画『REPO! レポ』写真ギャラリー
前日から並び始めていたファンも居るほど人気の高いX JAPANのコンサートは、開始1時間前には700~800メートルもの長蛇の列ができ、ローズランド・ボールルームのある8番街の52丁目の1ブロックを、一周して戻ってくるほどだった。そのファンの構成も、日本からこの日のためにニューヨークを訪れた人たちや、現地在住の日本人だけでなく、アメリカ人のファンも数多く見られた。このローズランド・ボールルームは、日本で行うX JAPANのコンサートの規模に較べ、収容人数がわずか3,425人であるため、ファンにとってはX JAPANを間近で見られるまたとないチャンスとなった。
開始前からファンが両手でXのサインを掲げて、「Xコール」の声を掛け続けてから、ステージに現れたX JAPANは、復活後の新曲「Jade」を最初に歌い、同曲を含めた9曲を披露した。途中、2009年から同バンドに加入したSUGIZOがアメリカの国歌をバイオリンで演奏したり、コンサートの当日10月10日が45歳の誕生日となったTOSHIに、YOSHIKIが誕生日ケーキを運んで来るというサプライズなどもあって、会場は大盛り上がりとなった。
そして9曲の演奏を終えて、いったんステージを降りたX JAPANに、約15分間のアンコール(“Xコール”)の声が掛かり、再び登場した彼らは、「Endless Rain」と「Art of Life」を披露した。その途中、YOSHIKIがこれまでの思いを英語で吐露した「僕らは、この瞬間をずっと夢見てきた。TOSHIとは4歳の幼稚園のころからの知り合いで、その後もずっと一緒で、いつかロックスターになることをお互い誓い合った。そして、アメリカにいつか来ることも……」と言った時に彼は言葉を失い涙していた。
それから彼は、ゆっくりとこう続けた「15歳の時にこのバンド、X(現在のX JAPAN)を結成してから色々なことがあった・・HIDEと演奏することも・・」と彼の脳裏には親友HIDEの死が頭をよぎったようだった。だが、最後に彼は力強くこう言った「アイ・ラブ・ユー・ソー・マッチ!自分を信じていれば、夢は必ず叶う!僕らの曲で世界中をロックさせてみせる!」と希望の言葉で締めてみせた。
最後に、「Endless Rain」を1小節をTOSHIが観客に委ね歌わせていたときに、前列の白人や黒人のアメリカ人たちが、声をそろえて歌い出した。それはX JAPANが、確かな足跡をこの北米で残していった瞬間だった。(取材・文:細木信宏/Nobuhiro Hosoki)