浦沢直樹×手塚治虫「PLUTO」がハリウッドで実写CG映画化決定!
手塚治虫「鉄腕アトム」のエピソードのひとつを浦沢直樹がアレンジした、人気SFアクション漫画「PLUTO」をハリウッドのCGアニメーションのエキスパートであるイルミネーション・エンターテインメントが実写CGで映画化すると手塚プロダクションとイルミネーション・エンターテインメントが発表した。またクリエイターで手塚治虫の子息である手塚眞がエグゼクティブ・プロデューサーを務める。なお、公開時期や監督、ボイスキャストなどの詳細についてはまだ明らかになっていない。
イルミネーション・エンターテインメントが手掛ける『怪盗グルーの月泥棒 3D』写真ギャラリー
「PLUTO」は単行本の累計売り上げが850万部を超える人気漫画。手塚治虫「鉄腕アトム」の地上最大のロボットのエピソードに感銘を受けた浦沢直樹が、監修・手塚眞、ストーリー共同制作者・長崎尚志のもとに新たな漫画として描き上げたSF傑作だ。巨大なロボットや人工頭脳を持つ市民が住む世界を舞台に繰り広げられる壮大な物語。
浦沢氏は「PLUTO」について特別な思い入れのある作品であることを明かし、「私は子供の頃から『地上最大のロボットの巻』の大ファンでした。しかし、まさか自分がそれをリメイクして『PLUTO』を描くことになるとは思ってもみませんでしたし、それはとてつもない挑戦でした。今回、その『PLUTO』の実写映画化に挑む新たなチャレンジャーが現れました。大の手塚ファンの私は期待をこめて見守りたいと思います」とコメント。長崎氏も自分たちが挑んだタブーに再び挑むハリウッドのチャレンジャーに対し、「われわれ以上の冒険を引き受けたことになります。どうか日本中、いや、世界中のファンが納得し、興奮し、感動するような作品が生まれますよう、心から願っています」とエールを送った。
また、父の遺した偉大な作品をアレンジすることに最初は戸惑いをみせながらも、情熱を持つクリエーターたちに支援を続ける手塚眞は「手塚治虫と浦沢直樹のコラボレーション。これは黒澤明と北野武が出会ったような、あるいはフォードの『駅馬車』をルーカスが『スター・ウォーズ』に作り変えたような、マンガの大ニュースでした。さらにそこにグローバルな映画のアーティストたちの手が加われば、その興奮は数倍にもなるでしょう。これがハリウッドと日本の良いパートナーシップのもとに作られる、エポックメイキングな傑作になることを期待しています」と常に新しいことに挑む手塚らしいコメントを述べた。
イルミネーション・エンターテインメントは大手ユニバーサル・スタジオと総合的契約をしている会社で、最新作では映画『怪盗グルーの月泥棒 3D』を手掛けており、過去には映画『アイス・エイジ』『アイス・エイジ2』『ロボッツ』『ホートン ふしぎな世界のダレダーレ』『ザ・シンプソンズMOVIE』など良質のアニメーションを輩出。現在『ジ・アダムス・ファミリー / THE ADDAMS FAMILY』(原題)の新たなストップ・モーション版の開発をティム・バートン監督と開発中という先進的なプロダクション・スタジオだ。