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エンタメ重視のハリウッドに宣戦布告!『ソーシャル・ネットワーク』は対極の作品!

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脚本家のアーロン・ソーキン
脚本家のアーロン・ソーキン - 撮影:奥野和彦

 鬼才デヴィッド・フィンチャー監督が世界最大のSNSサイトFacebook誕生の裏側を描いた映画『ソーシャル・ネットワーク』で、脚本を担当したアーロン・ソーキンが作品に込めた思い、そして現代のハリウッド映画に対する痛烈な意見を語った。

映画『ソーシャル・ネットワーク』写真ギャラリー

 映画『ア・フュー・グッドメン』などで知られる脚本家のアーロンは、本作でもウイットに富んだセリフで、登場人物にさらなる人間的な深みを与えることに成功している。「どんな国でもそうだと思うが、高校でも大学でも入学したてのときは誰でも不安で孤独なものだ。マーク・ザッカーバーグがFacebookを作ったのは、その孤独感からきている。映画を観ればわかると思うが、この作品はそんな孤独感が根底に流れているんだよ」とインタビュー開始後、すぐに熱く語り始めたアーロンの姿から、本作に懸ける情熱が伝わってくる。

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 近年のハリウッド映画は、3Dなど映像のダイナミックさで観客を集客する作品が極めて多いが、『ソーシャル・ネットワーク』はまさにその対極にある作品だ。膨大なセリフで緻密(ちみつ)に作られたドラマ劇。必要なのは、役者の純粋な演技力と、監督の高い演出力、そしてテンポの良いセリフだけ。実際、キャストたちはアーロンの書き上げた台本に敬意を持ち、一文字もセリフを変えたりアドリブを入れることはなかったという。「現場で役者たちが何度もテイクを重ねながら映画を作り上げていく姿は感動的だった。派手なアクションばかりのエンタメ映画もいいけれど、そういう映画ばかり観ている人にこそ、僕はぜひこの作品を観てほしい。それからラストシーンを観て、彼らが主人公に対してどんな思いを持ったか聞きたいんだ。きっといろいろな思いを持つだろうからね!」とヘビースモーカーの天才脚本家は、タバコを片手に最近のハリウッド映画界に宣戦布告してみせた。

 確かにただ一言「すごかったね~」で終わってしまう3D映画と比べれば、本作は脳を思いっきり刺激してくれる濃密な人間ドラマだ。登場人物の誰もがハイテンションにディスカッションし、怒り、思いをぶつけ合う。「デヴィッド監督の演出を見ているのは楽しかった。ケンカのシーンでは役者をスタジオの隅に呼んで、『お前が100パーセント正しい!』って洗脳するんだ。だから両者一歩も引かない白熱のシーンが出来上がったんだよ!」とこぼれ話を披露したアーロン。役者もスタッフも100パーセントを出し切った本作でぜひ本物を感じ、映画の後に白熱の議論を交わしてもらいたい。

映画『ソーシャル・ネットワーク』は1月15日より全国公開

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