牧野つくし役のあの女優が長編監督デビュー!宮崎駿&岩井俊二に影響受ける!
第23回東京国際映画祭
28日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで、第23回東京国際映画祭アジアの風部門に出品されている映画『妖術』の上映後にティーチインが行われ、本作でメガホンを取った女優のク・ヘソンが登壇。会場からは、誕生日を間近に控えたヘソンに、バースデーソングの大合唱がプレゼントされた。
第23回東京国際映画祭コンペティション部門15作品ラインアップ
監督デビュー作である短編映画『愉快なお手伝い』が第20回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭やショートショート フィルムフェスティバル&アジアで上映されるや、その才色兼備な才能に注目が集まったヘソン。韓国版ドラマ「花より男子」の牧野つくし役としても絶大なる人気を誇っている彼女の長編デビュー作となったのが本作だ。今夏には、本家日本の「花より男子」の花沢類を演じた小栗旬が、映画『シュアリー・サムデイ』で映画監督デビューを果たしたことが話題になったが、時期を同じくして「花男」出身俳優が監督デビューで「競演」を果たすことになった。
この日のヘソンは、黒いスーツ姿につば付き帽子というボーイッシュでキュートなルックスで登場。くしくもヘソンの誕生日が11月9日で、まもなく26回目のバースデーを迎えるということで、会場はバースデーソングの大合唱。壇上にやってきてプレゼントを手渡すファンに対してお礼にハグをするという心温まる一幕もあった。突然のサプライズに思わず瞳をうるませたヘソンは「こんなの初めてです。本当に驚きましたけど、感動しました。ありがとうございます」と感激していた様子。
そして監督と女優の違いについて、「やはり女優でいるときは感性を使い、服装・身だしなみに気を付けなければ。でも監督でいるときは服装に気を使わなくていいですし、理性的に考えるという違いがあります。でも二つとも楽しい作業です」とヘソンは笑顔を見せていた。
そんなへソンが手掛けた本作は、どこか透明感のある世界観と柔らかな映像美が印象的な作品。影響を受けた監督を聞かれたヘソンは、映像美と様式美という面で岩井俊二監督、創造的な面で宮崎駿監督という二人の日本人監督の名を挙げた。「この映画に雪が出てくることからもわかるように、岩井監督の映画『Love Letter』が好きなんです(笑)」と意外な共通点を明かしていた。本作は、音楽大学を舞台に、チェロ奏者の男子学生二人とピアニストの女子学生の恋や友情、裏切りや挫折の交差が描かれる物語。
第23回東京国際映画祭はTOHOシネマズ六本木ヒルズをメイン会場に10月31日まで開催中