大橋のぞみ、ロシア赤の広場でも大注目!見事なロシア語のあいさつにどよめきも
14日(現地時間)、ロシアで最も愛されている人形アニメーションを日本人監督のもと27年ぶりに製作した「チェブラーシカ」の新作がロシアのモスクワにある映画館35MMで上映され、日本語版でチェブラーシカの声優を務めた大橋のぞみがロシアの観客の前でロシア語も織り交ぜて元気にあいさつした。
チェブラーシカという正体不明のかわいいキャラクターは、日本のキャラクターに例えるならドラえもんに匹敵するぐらいのロシアの国民的人気キャラクター。そのキャラクターの映画を日本人監督がリメイクするとなれば、当然批判は覚悟していたという中村誠監督だったが、同日モスクワで上映されたメイド・イン・ジャパンの映画『チェブラーシカ』はロシアの人たちから大喝采を受けた。
11歳の大橋のぞみもロシアの観客の前に立ち堂々と舞台あいさつや記者会見もこなすという大人顔負けのがんばりを見せた。特に舞台あいさつでは大橋のぞみがロシア語でこんにちはの意味の「ズドラーストヴィーチェ」やありがとうの意味の「スパシーバ」と見事なあいさつを披露すると、満席となった500人の観客たちから拍手とどよめきが沸き起こった。
日本より早くロシアの人々の前で上映された映画『チェブラーシカ』はマスコミにも評判がよく「リメイクは、このうえなく原作そっくりだ。続編も、キャラクターの動き、性格を保つことに成功しており、ソ連時代の現実を表す、極めて説得力のある人形劇の世界を作り出している」と新イズヴェスチヤというエンターテインメントサイトの記者は評している。
またモスクワの街を散策した大橋のぞみは、初めてのヨーロッパに大興奮。名物のピロシキをほおばったり、チェブラーシカ仕様のマトリョーシカを並べているおみやげ屋さんをのぞいたりと、ロシアを堪能していた。なかなか撮影の許可が下りにくい赤の広場で、『チェブラーシカ』の映画宣伝コメントを大橋が読み上げ始めると、赤の広場は大橋をひと目見ようとロシアの人々が黒山のひとだかりに。チェブラーシカと超キュートなジャパニーズ・ガールに寒さにコートの襟を立てる人々の顔は緩みっぱなしだった。
「チェブラーシカ」は、エドゥアルド・ウスペンスキーによって発表された童話「ワニのゲーナ」を基にロマン・カチャーノフ監督が4作を製作。ロシアの国民的キャラクターへと成長していった。しかし1983年の「チェブラーシカ学校へ行く」を最後に新作が作られることはなく、27年間の時を経て日本の中村監督とロシア人の美術監督によって韓国のアニメーションスタジオで27年前のパペットアニメーションを忠実に再現しつつオリジナル脚本で挑戦するという試みを行った。オリジナルの製作陣からだけでなく上映を観た大人から子どもの幅広い観客層から歓迎された本作は、見事成功を収めたと言っていい。日本では全国で公開されることが決まっているがロシアでの一般的な興行については今のところ未定。準備は着々と進めているとのことだ。
映画『チェブラーシカ』『くまのがっこう ~ジャッキーとケイティ~』は12月18日より全国公開