ハリソン・フォード、「先入観で報道されるとイライラする」とニュース番組に苦言!
映画『きみに読む物語』のレイチェル・マクアダムスと、ハリウッドのスター、ハリソン・フォードが、新作映画『恋とニュースのつくり方』について語った。
同作は、失業中だったベッキー(レイチェル・マクアダムス)が、朝のニュース番組のプロデューサーとして採用されるが、実はこの番組は局に見放された低視聴率の番組だった。そこで、彼女は番組の視聴率を上げるためにキャスターの大御所マイク(ハリソン・フォード)を起用するが、この一癖も二癖もあるマイクに彼女は悪戦苦闘することになるというコメディ作品。女性キャスターに映画『アニー・ホール』のダイアン・キートン、ベッキーの恋人役に映画『ウォッチメン』のパトリック・ウィルソン等が出演している。
朝のニュース番組のプロデューサー役についてレイチェルは「私は朝のニュース番組『グッド・モーニング・アメリカ』(ABC)、『トゥデイ』(NBC)、『アーリー・ショー』(CBS)にある、それぞれのコントロール・ルーム(主調整室)を見学させてもらって、それぞれのプロデューサーたちの番組への対応を拝見したの。ただ、この見学で気付いたのは、これらの人気番組は、非常に女性が少なかったこと。確かに、家族のことや私生活を考えて、あの(早い)時間で働くことはとても女性にとって大変だと思う。ただ、もう少し女性が居ても良いと思ったわね」と語った。そのため、レイチェルはキャラクターの構成上で、見学した際に居た男性プロデューサーたちも役柄に取り入れたそうだ。
この映画でキャスターを演じたハリソンは「この映画では、良いキャスターのまねをしているわけではなく、実際には悪いキャスターのまねをしているんだ(笑)。ただ、これまでわたしが(映画の宣伝のために)俳優として出演してきた3大ネットワーク(ABC、NBC、CBS)の朝のニュース番組のキャスターたちは、人々から賞賛されるべき人たちばかりだった! 彼らは、本当に難しい仕事を簡単にやってのけている。ただ今回は、この映画の設定が史上最低の視聴率のニュース番組だから、あくまで悪いキャスターのまねばかりをしているんだよ」と明かした。
最近のニュース番組への懸念についてハリソンは、「実際に取材し、ジャーナリズムとして情報を伝えるのなら問題はないが、ただ先入観をもった政治的意見をニュースとして流す傾向のある番組や、そのような先入観をもった見解に対して、ゲストから反対意見を求めないようなニュース番組は嫌いだ。それは、ある意味狂信的な宗教のようなものであるからだ。そのような番組には、イライラさせられるね! もちろん、これはわたしの勝手な見解だがね……」と一方的な見解をする番組に苦言を呈した。
本作は、ダイアン・キートン演じる個性的なキャスターと、頑固なキャスターを演じるハリソン・フォードの掛け合いが見どころ。さらに、レイチェル・マクアダムスとパトリック・ウィルソンのロマンスも見逃せないポイントだ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)