ミッキー・ロークが同性愛のラグビー選手役に挑戦!
第65回ヴェネチア国際映画祭において金獅子賞を受賞した映画『レスラー』以来、華々しく復活し、出演オファーが絶えないミッキー・ロークが、とても興味深い役に挑戦しようとしているようだ。
ミッキー・ローク出演映画『エクスペンダブルズ』写真ギャラリー
イギリスのコメディ・トーク番組「アラン・カー:チャッティ・マン / Alan Carr: Chatty Man」(原題)へ出演したミッキーが、同性愛者であると公表している実在のラグビー選手ガレス・トーマスを演じることを明らかにした。日本ではあまりなじみのない選手だが、ウェールズ出身のトーマス選手は、身長191cm・体重101kgの大男で、1995年から2007年の間、ウェールズのナショナルチームで活躍し、現在はウェールズのチーム「カーディフ・ブルー」に在籍している現役の選手だ。2009年にトーマス選手は、イギリスのデイリー・メール紙のインタビューで自身が同性愛者であることをカミングアウトし、このラグビー界のビッグスターの告白はイギリスだけでなく、世界中に大きな衝撃を与えた。
トーマス選手の半生に感動したとインタビューで語ったミッキーは、「彼の物語を読んだんだ。ラグビーは世界で最も肉体的にきつく、難しいスポーツのひとつだ。とても荒々しいスポーツなのに、彼らはパッドもなしにプレーする。そんなラグビーの世界で、長年にわたって同性愛者であることを隠し選手を続け、そして公表したことはとても勇気が必要だったはずだ」と話した。
ミッキーは、かなりトーマス選手の物語に思い入れがあるようで、インタビューを受けたトーク番組のホストであるコメディアンのアラン・カーは、日本で言う「おネエマン」で、自身も同性愛者であることを公表していることから、ミッキーに対して「あなたがゲイのラグビー選手を演じるのって、本当?」とオープンな問い方をしたところ、「そんな言いかたをするべきではない。いいかい、よく聞くんだ。オレがラグビー選手のガレス・トーマスと会って、ひとつのことを話し合った。とても重要なことだ。オレたちは一人の男の映画を作ろうとしていて、その内容はラグビーをプレーしていた男が、同性愛者だったというだけだ」と差別的にとらえないで欲しいと説明した。
トーマス選手自身も同性愛者であることをカミングアウトした際に、「私は、ゲイのラグビー選手として知られたくはないのです。私は一人のラグビー選手であり、まずは男性であります。たまたま同性愛者であったというだけです」と私生活のことではなく、ラグビーでの活躍を評価して欲しいと話している。
ラグビー界の大物で、同性愛を公表している唯一のプロ選手であるトーマス選手の半生を映像化するのは、かなりの話題作となることだろう。また、1974年生まれのトーマス選手を、20歳以上も年上である58歳のミッキーが演じることは彼にとって大きな挑戦となることだろう。