手塚治虫、萩尾望都から宇仁田ゆみまでアメリカの有名書評誌で高評価!「2010年に北米で発売された日本マンガの注目作」
アメリカの書評誌パブリッシャーズ・ウイークリーが、2010年に北米で発売された日本マンガの注目作に、手塚治虫や萩尾望都といった巨匠の作品から、宇仁田ゆみ、最富キョウスケといった最近の漫画家の作品まで幅広く選んでいることが明らかになった。
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アニメと並び、近年北米で注目されている日本文化の一つであるマンガ。最近では幅広いジャンルの作品が翻訳紹介されており、年末には特集記事も組まれるほどの人気を誇る。その中で、アメリカの有名書評誌パブリッシャーズ・ウイークリー誌は、昨年北米で出版された中からオススメの日本マンガをピックアップ。手塚治虫「奇子」や萩尾望都の「半神」「イグアナの娘」といった作品を収録した北米オリジナル短編集「ア・ドランケン・ドリーム・アンド・アザー・ストーリーズ(原題)/ A Drunken Dream and Other Stories」が選出された。
北米でも手塚と萩尾は高く評価されているらしく、手塚は「戦後日本で多大な影響力を誇った作家」、萩尾は「現代の少女漫画家のほとんどは萩尾作品をルーツにしている」などと紹介されている。ほかにピックアップされているのは、松山ケンイチ出演で映画化が決まっている宇仁田ゆみ「うさぎドロップ」やテレビドラマ化もされた柳沼行「ふたつのスピカ」といった日本でも注目度の高い作品や、こなみかなた、最富キョウスケ、弐瓶勉といった漫画家の作品だ。
少し変わったところでは、出版社の「劇画マンガ」シリーズの1作として出版された辰巳ヨシヒロの作品も選ばれているなど、北米における日本マンガ市場も多様化していることが感じられる。最近は大手出版社ではなく独立系出版社から作品が出るケースも多く、そのことが作品の多様化につながっているようだ。日本人でも、ここに挙げられている作品すべてを読んだという人はそう多くないかもしれない。