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サシャ・バロン・コーエン、イラクの元大統領サダム・フセイン執筆小説の映画化作品へ出演

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サシャ・バロン・コーエン
サシャ・バロン・コーエン

 サシャ・バロン・コーエンが、イラクの独裁者として知られるサダム・フセイン元大統領が執筆したと言われる恋愛小説の映画化作品へ出演することになったとワシントン・ポストなど複数のメディアが報じている。

サシャ・バロン・コーエン出演映画『ブルーノ』場面写真

 この小説は、中世のイラクを舞台に、善良で賢いイラクの王が謙虚な農民の娘と恋に落ちる物語。2000年に「ザビバ・アンド・ザ・キング」というタイトルで、作者は匿名で出版された。王と貧しい娘の恋物語の裏側には、第一次中東戦争のイラク社会を映し出しているとも言われており、王がフセイン、ヒロインのザビバがイラクの人々、ザビバの残虐な夫がアメリカに例えられている。ザビバが何者かにレイプされ犯人が夫であったことがわかるくだりでは、ザビバは「レイプは最も重大な犯罪です。男が女を襲うこと、また祖国を敵国が侵略することも」と、アメリカのイラク干渉を示唆するようなセリフがあったり、ザビバが殺されてしまう日付を、1991年にアメリカ軍がバグダッド砲撃をした1月17日に設定するなど、隠喩も含まれている。イラク国内ではこの本がフセイン元大統領の著作だと知られベストセラーとなったが、CIAは後に、フセイン元大統領直属のゴーストライターによる執筆であろうと結論付けている。

 映画版では、タイトルは『ディクテイター(独裁者) / The Dictator』(原題)に変えられ、サシャとともにボラットやブルーノという奇天烈キャラを生み出してきたラリー・チャールズ監督がメガホンを握る予定。撮影は今年中に行われ、2012年5月11日に公開を予定している。

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