アニメのアカデミー賞、アニー賞発表!日本『サマーウォーズ』惜しくも受賞ならず…『ヒックとドラゴン』が10部門で圧勝!
現地時間2月5日、アニメーション界のアカデミー賞ともいわれている第38回アニー賞の発表が、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のロイスホールで行なわれ、ドリームワークス アニメーション製作のアニメーションによる3D映画『ヒックとドラゴン』が最多となる10部門を獲得した。映画『サマーウォーズ』で最優秀監督賞にノミネートされていた細田守監督は惜しくも受賞を逃した。
毎年国際アニメーション協会(ASIFA)により発表されているアニー賞。今年は、先日発表された全米視覚効果協会主催の第9回VESアワードでも3部門で賞を獲得した映画『ヒックとドラゴン』が、最優秀作品賞や監督賞、脚本賞を含む10部門で受賞した。これにより、日本から監督賞にノミネートされていた細田監督の受賞はならなかった。
ドリームワークス アニメーションはテレビ部門においても、人気映画のテレビ版作品「カンフーパンダ・ホリデイ・スペシャル(原題)/ Kung Fu Panda Holiday Special」で作品賞を含む5部門を受賞。前回『カールじいさんの空飛ぶ家』で作品賞を獲得したピクサー・アニメーション・スタジオは、短編アニメーション映画『デイ&ナイト』が作品賞を獲得したが、アカデミー賞作品賞にもノミネートされている映画『トイ・ストーリー3』は無冠に終わっている。
映画『ヒックとドラゴン』が最多部門を獲得したことは、十分な快挙であり、本作の評価を裏付けるものではあるが、アカデミー賞作品賞にもノミネートされている『トイ・ストーリー3』が無冠に終わっているのには違和感が残るところ。その理由は、製作のピクサーとウォルト・ディズニー・ピクチャーズがアニー賞をボイコットしていることにありそうだ。
ハリウッド・レポーターなど各メディアによると、ピクサーとディズニーは、アニー賞の選考においてドリームワークス アニメーションへの組織票の疑いがあるとして、アニー賞への不参加を表明。賞へのエントリーをしないのはもちろん、エントリーしていないにもかかわらず、同賞にノミネートされるという異例の事態の後も、受賞のためのキャンペーンなどは行わず、会社として授賞式に参加しない姿勢を貫いた。
ASIFAハリウッド支部の責任者アントラン・マヌージャン氏は、委員会は、会社や個人がエントリーをしている、いないに関係なく、会員自身の基準に基づいて作品を選出するとしており、今後アニー賞からディズニー/ピクサーの作品が姿を消すことはなさそうだが、根本的な解決が見られなければ、同社の不参加は来年以降も続くことになりそうだ。