毎日映画コンクールは『悪人』が日本映画大賞!堤真一、1名分の副賞旅行券ゲットで「誰と行くか聞かれなくていい」
8日、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールにて、第65回毎日映画コンクール表彰式が行なわれ、男優主演賞受賞の堤真一、女優主演賞受賞の寺島しのぶ、男優助演賞の稲垣吾郎、女優助演賞の夏川結衣らが登壇した。
毎日映画コンクールは、毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社が主催する歴史ある映画賞。「健全な国民文化の育成と戦後の日本映画の復興と興隆」を目的として、1946年(昭和21年)に創設された、日本で最も長い歴史を持つ映画コンクールのひとつとして現在まで知られている。
そんな毎日映画コンクールの頂点となる日本映画大賞を受賞したのは、李相日監督の『悪人』だった。賞を受賞した李監督は「大賞ということは、1番ということですが、まだ実感が沸かないですね。でもスタッフやキャストにいい報告が出来るので良かった」と笑顔を見せた。さらに深津絵里が本作の演技で第34回モントリオール世界映画祭最優秀女優賞を獲得した点についても「役者のアップが命の映画だと思っていたので、役者が評価されるとうれしい」と自分よりも役者陣をたたえるコメントをし、「残る日本アカデミー賞もいけるのでは?」という報道陣の質問にも、「役者がとれたら最高ですね」と期待を寄せた。
一方、映画『孤高のメス』の堤と夏川は男優主演賞と女優助演賞をそろって受賞。堤は主演賞の副賞で旅行券が出ると聞き、「1名分なんで、誰と行くかとか聞かれずにプレッシャーがかからなくていいですね。アメリカに姉が住んでいるので、それに使おうかな」とコメント。報道陣から「夏川さんにあげればいいじゃないですか」と突っ込まれると、「誰と行くか聞かれちゃうよ」と夏川を茶化す一幕も。夏川はそんな堤を「駄目!」と制するなど、映画同様のコンビネーションの良さをかもし出していた。
また、映画『十三人の刺客』で助演男優賞を受賞した稲垣は、極悪非道な悪役を評価されたということで、「みんな僕を見る目が変わりましたね。怖いものを見るような目で。メンバーの香取(慎吾)くんには、『吾郎ちゃんの素と変わらないじゃない』と言われてしまいました。冗談でしょうけどね」と笑いながらコメントするも、「僕の中のSな部分が目覚めたような感じですね。Mキャラだと言われてきましたけど、変わったぞと言いたいです。悪役は癖になりそう」とまんざらでもない表情だった。
各受賞者、受賞作品は以下のとおり。
<作品部門>
日本映画大賞
『悪人』
日本映画優秀賞
『春との旅』
外国映画ベストワン賞
『息もできない』
アニメーション映画賞
『カラフル』
監督賞
三池崇史『十三人の刺客』
脚本賞
佐藤有記『ヘヴンズ ストーリー』
<俳優部門>
男優主演賞
堤真一『孤高のメス』
女優主演賞
寺島しのぶ『キャタピラー』
男優助演賞
稲垣吾郎『十三人の刺客』
女優助演賞
夏川結衣『孤高のメス』
スポニチグランプリ新人賞
遠藤要『イエローキッド』
スポニチグランプリ新人賞
徳永えり『春との旅』
田中絹代賞
江波杏子
特別賞
故・高峰秀子