エマ・トンプソン、自身が執筆した新作映画『エフィー』の脚本で著作権をめぐり劇作家と対立
エマ・トンプソンが現在取り組んでいる新作映画『エフィー(原題) / Effie』で、脚本の著作権をめぐる問題が持ち上がっている。
エマは現在、19世紀イギリスの詩人、ジョン・ラスキンと彼の幼い妻エフィー、エフィーの後の夫となる画家のジョン・エヴァレット・ミレーの三角関係を題材にした映画を企画中。脚本はエマ自身が執筆したが、ハリウッド・リポーター紙によると、同じ題材で演劇作品を書いた劇作家、グレゴリー・マーフィーの弁護士がエマの脚本に難色を示しているという。マーフィーの劇「伯爵夫人」は1999年にブロードウェイで上演され好評を得て、2005年にはロンドンのウエストエンドでもリバイバル上演された。エマの代理人たちは現在ニューヨークへ飛び、エマの脚本がマーフィーの演劇の著作権を侵害する内容ではない、という裁判所からの決定を引き出そうとしているという。エマの映画企画では、エマ自身のほかにオーランド・ブルームがラスキン役、シアーシャ・ローナンがエフィー役としてすでに出演が決まっており、なんとか無事に製作を開始したい構えだ。
詩人で批評家としてイギリス文芸界で執筆活動を行ったジョン・ラスキンは、1848年にまだ10代だったエフィーと結婚。しかし、エフィーの肉体が好きになれず、夫婦生活は一切なかったという。エフィーは間もなく、ラスキンの友人でもあった画家、ミレーのモデルを務めたことがきっかけで不倫関係に。その後エフィーはラスキンと離婚し、ミレーと再婚して8人の子どもをもうけた。こうした三角関係は19世紀イギリス文芸界の大きなスキャンダルとして広く知れ渡った。