日vs.韓、高校生が激論!韓国人に嫌われている?率直な心情ぶつけ合う!
11日、スペースFS汐留で映画『戦火の中へ』日韓学生特別試写会が行われ、映画に登場する幼い学徒兵たちと同世代の玉川聖学院高等部、東京韓国学校の生徒が本作を鑑賞。その後、ジャーナリストの角谷浩一氏を交えて、日韓高校生同士による徹底討論が行われた。
キリスト教の精神に基づく校風の玉川聖学院では、2001年から韓国修学旅行を実施。それに合わせて選択科目として韓国語が設置されるなど、日韓の架け橋となる人材を育てる教育を行っている。同校の女子生徒はこの修学旅行を振り返り、「韓国に行く前は、特に年配の人が日本人に怒りを覚えていると思っていました。でも自主研修で韓国をまわっていたときに、わざわざ日本語で声をかけて一緒に写真を撮ったりして、すごく心が温まりました」とコメントするなど、非常に和やかな雰囲気で討論はスタートした。
日本と韓国の大きな違いと言えば、やはり徴兵制の有無である。本作のテーマでもある、朝鮮戦争当時において、自分と同世代の少年たちが志願して戦場に向かったことについて聞かれた東京韓国学校の男子生徒は、「もし自分がそういう立場になったら最初ははすごく考えると思います。でも国が呼ぶなら行くしかないですね。死ぬのはそんなに怖くないです。ただ家族のそばにはいたいです」と複雑な心境を吐露。しかし、昨年11月に北朝鮮が韓国の延坪島 (ヨンピョンド)を攻撃したこともあり、「現在は北朝鮮と休戦状態であり、いつ北が攻撃してくるか分からないので、軍の訓練は必要だと思います」と韓国の徴兵制について賛成の意を表する東京韓国学校の生徒たちだった。
一方の玉川聖学院の女子生徒も「もしわたしが実際のこの立場になったら、私も家族や友人とか、周りにいる人のことを考えます。でも国の未来のため、これからの自分より下の世代のためにも戦争をするしか生きる手段がないと言われたら、戦争をするしかないのかなと思いました」と複雑な表情を見せた。
そんな議論を見守っていた角谷は、「韓国は休戦状態で、いつ何が起きるかわからないんだ、という現状を改めて知ることが必要。日本人は徴兵制についてもっと知るべきだと思います。(憲法第9条で戦争放棄を謳う日本に対して)どちらがいいかということでなく、国の価値観として考えるべき」と学生に語りかけた。そして最後に「ぼくは韓国と日本がもっと近づいて、兄弟国のようになれればいいと思っています。どっちが兄さんで弟でとか言い出すと面倒くさいですが(笑)。でも、今まで政治などを通じた大人が作り出した両国の関係性でしたが、今、両国を近づけているのはドラマや映画、音楽などの文化です。その担い手である皆さんに頑張ってもらって、韓国と日本だけでなく、世界で活躍できる人材になってください」と若者たちにエールを送った。
本作は、1950年の朝鮮戦争において、勇敢に戦って散っていった韓国軍学徒兵たちの姿を破格のスケールで描く戦争アクション大作。韓国では朝鮮戦争勃発(ぼっぱつ)60周年である昨年に公開され、350万人を動員する大ヒットを記録した。
映画『戦火の中へ』は2月19日より角川シネマ新宿ほかにて公開