ウーピー・ゴールドバーグ、オスカー受賞者として自分の名前を載せなかったNYタイムズ紙に恨み節
第83回アカデミー賞
ウーピー・ゴールドバーグが、ニューヨーク・タイムズ紙が掲載した黒人のアカデミー賞受賞俳優についての記事で自分の名前が挙がらなかったことについて「傷ついた」と語っている。
ウーピー・ゴールドバーグ出演映画『ティーンエイジ・パパラッチ』写真ギャラリー
この記事はニューヨーク・タイムズ紙の映画批評家二人が執筆したもので、例年に比べ今年のアカデミー賞ノミネート俳優が人種の多様さに欠けている、という内容のもの。記事では、過去にアカデミー賞を受賞した黒人俳優たちとして、1939年に映画『風と共に去りぬ』で初の黒人受賞者となったハティ・マクダニエルから、2002年に主演女優、主演男優賞に輝いたハル・ベリーとデンゼル・ワシントン、さらに、ジェイミー・フォックス、フォレスト・ウィッテカー、モーガン・フリーマン、ジェニファー・ハドソン、モニークなど、主演・助演女優賞に輝いた黒人俳優たちの名前をずらりと挙げている。そんな中、1990年の映画『ゴースト/ニューヨークの幻』で助演女優賞を受賞したウーピーについては一言も触れられていなかった。
ウーピーはアメリカのテレビ番組「ザ・ヴュー」に出演し、このことについて「恥ずかしいけれど、すごく傷ついたわ。アカデミー賞を受賞するということは、自分にとって大きな達成となり、伝説となる。私はいつまでもオスカー受賞者のウーピーであるはずなのに、ニューヨーク・タイムズ紙の批評家からは外されてしまっているのよ」と心境を告白。「別に隠すべき情報でもないし、二人はニューヨーク・タイムズ紙のトップの批評家であるはずなのに……悪く思うなと言われても難しいわ。ずさんな報道よ。ソマリアの人だって、中国の人だって私の受賞を知ってるわ」と恨み節が爆発。ウーピーは1985年の映画『カラーパープル』でも主演女優賞にノミネートを受けたほか、アカデミー賞授賞式では初の女性司会者として観客を楽しませてきた自負があるだけに、少々感情的になってしまったよう。
こうしたウーピーの発言に対し、ニューヨーク・タイムズ紙は「間違いは、記事を正しく読まない読者側にある。この記事のポイントはオスカーを受賞した俳優の名を逐一挙げることではなく、2002年以前と以後に受賞した俳優の数を比較しているもので、記事でははっきりと、2002年以前の73年間にはたった7人の黒人俳優しか受賞していないと記述している」と冷静な反応を示している。