永作博美、髪の毛を20センチばっさり!産休返上の演技は「正直どんな演技をしたのか覚えていない」
映画『八日目の蝉』の完成報告会見が28日、東京・恵比寿のウェスティンホテル東京で行われ、井上真央、永作博美、小池栄子、森口瑤子、原作者の角田光代、そして成島出監督が出席した。誘拐犯の女と誘拐された少女との逃亡劇と、その後の2人の運命を描いた本作。永作は不倫相手の子どもを誘拐し、自分の子どものように全力で愛情を注ぐという難役で、劇中では自ら20センチ近く髪の毛を切る衝撃シーンもある。
永作は2010年5月に第1子を出産。「最初は休むつもりだったので、幸か不幸か時間が空いていた」ため、産休を返上し、出産後初の仕事に挑んだのだとか。撮影中は赤ん坊と接するシーンも多くあり、「子どもの扱いを少しでも知っていたから、本当に良かったと思う。きっと(映画に登場した)赤ちゃんのストレスも少しは減ったんじゃないでしょうか」と語り、母親の素顔をのぞかせた。
とはいえ、難役には変わりなかったといい「本当に大変で大変で……。しっかりと罪を犯した役柄は初めてだし、あふれんばかりの愛情も表現しなければいけない。両サイドの振り幅を心理的に探る日々だった」。永作自身「避けては通れない役だと思った」というほど強い気持ちで臨んだだけに、「精いっぱいで、正直どんな演技をしたのか覚えていない」とまさに新境地といえる本作の撮影をしみじみと振り返った。
『八日目の蝉』は、第2回中央公論文芸賞を受賞した角田光代の小説を原作にしたヒューマン・サスペンス。恋人と彼の妻との間に生まれた赤ん坊を連れ去る女、野々宮希和子(永作)とその誘拐犯に愛情いっぱいに4年間育てられた女、秋山恵理菜(井上)の数奇な運命を描いている。両親の元に戻り、やがて大学生となった恵理菜は家族のある男の子どもを妊娠。過去と向き合うために、かつて希和子と暮らした小豆島を訪れた恵理菜は衝撃的な事実を知る。
映画『八日目の蝉』は4月29日から全国公開