さだまさし原作『アントキノイノチ』を岡田将生、榮倉奈々で映画化!岡田は暗い過去を持つ遺品整理業者役!
さだまさしの書き下ろし小説第5弾『アントキノイノチ』が、数々の話題作への出演が相次ぐ岡田将生、榮倉奈々の共演で映画化されることが発表された。メガホンを取るのは、映画『ヘヴンズ ストーリー』で、第61回ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞、NETPAC賞(最優秀アジア映画賞)の2冠を獲得する快挙を成し遂げた瀬々敬久監督。撮影は3月1日にクランクインし、山口県や静岡、関東近郊でのロケを経て、4月にクランクアップ、2011年秋の公開を予定している。
映画『精霊流し』『解夏』『眉山 -びさん-』と執筆する作品が次々と映画化され、いまや人気作家としての地位も高まりつつあるさだ。今回、映画化が決定したのは、そんなさだの書き下ろし小説第5弾「アントキノイノチ」。主演に抜てきされた岡田は「今回は原作を先に読ませていただいて、心温まるお話で、一気に読んでしまいました」と原作を大絶賛している。岡田は、高校時代のある事件がきっかけで心を閉ざしてしまい、遺品整理業を営む会社で働くことで、命と向き合っていくという役どころを演じたが、「(自分が)演じる『永島杏平』という役は、心に問題を抱えていて、今まで演じたことのない役に挑戦させていただくので、今まで以上にしっかり演じていきたいと思っています」と難しい役どころに挑戦する意気込みを語っている。
そんな岡田は第34回日本アカデミー賞で、最優秀賞には至らなかったものの映画『告白』『悪人』の2作品で助演男優賞を受賞するという快挙を成し遂げたばかり。一方、メガホンを取る瀬々敬久監督は、第61回ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞とNETPAC賞(最優秀アジア映画賞)を受賞と実力派がそろった本作。榮倉は、第33回日本アカデミー賞で岡田と共に新人俳優賞を受賞しているが、共演は今回が初めて。「瀬々監督も岡田将生君も初めてご一緒させていただくので、どんなふうにコミュニケーションを取って撮影が進んでいくのか、今から楽しみです」と撮影を心待ちにしている様子。そんな岡田も「榮倉さんはいろいろな作品に出ているのを観ていて、とても素晴らしい女優さんだと思っていますので、今から撮影が待ち遠しいです」と榮倉との共演を楽しみにしているようだ。榮倉は自身が演じる久保田ゆきについて、「生きるということ、社会とかかわるということ。日々、自問自答しながら前進したいと望む姿は同世代として、とても興味深いです」と語っているが、こちらも衝撃的な過去を持つという難しい役どころになっている。
瀬々敬久監督は、「無縁社会といわれ、人と人とのつながりが希薄になっている現代に、日本人はどう生きていくのか、そしてどうやって新しい希望を見つけていけばいいのかということを描きたいと思っている」と『アントキノイノチ』の世界観を説明。『ヘヴンズ ストーリー』との連続性を感じていると語っており、前作に続き、現代社会に問題を提起する力のこもった作品が期待できそうだ。
映画『アントキノイノチ』は2011年秋全国公開予定