大森一樹監督「スターの出ていない映画を作りたかった」に劇団スーパーエキセントリックシアターメンバーは苦笑!?
26日、映画『世界のどこにでもある、場所』の初日舞台あいさつがシネマート新宿にて行われ、大森一樹監督、出演者の佐原健二、熊倉功、丸山優子、坂田鉄平、大竹浩一、高橋修、三谷悦代、出口哲也、田上ひろし、山崎大輔、嶋田真、古藤ロレナ、アベディンが登壇。あいさつ前には今作のメインキャストを務める、劇団スーパーエキセントリックシアターのメンバーによるミニ寸劇も行われ、会場は大盛り上がりとなった。
医師免許を持ち、過去にも映画『ヒポクラテスたち』(80)、テレビドラマ「法医学教室の午後」(85)など医療をテーマにした作品を手掛けたことがある大森監督が、現代日本に広がる「心の病」に切り込んだ本作。10年かけて実現させた意欲作がついにお披露目となったこの日、大森監督は「10年くらい前に何もないところから始まった企画が、今こうして劇場にかかって……映画というのは捨てたもんじゃないですね」と感無量の面持ちであいさつ。
また、「インタビューでいつも『スターのいない映画を作りたい』と言っていて、今回それが実現したわけですが。『ノースター、ノースター』とばかり言って申し訳ございません(笑)」とキャスト陣に対しちゃめっ気たっぷりにあやまると登壇メンバーが苦笑する場面も。しかし続いて「でも、有名でない方ばかりが演じたことで、(観る側に先入観が生じない)効果があったんじゃないかと思います」と出来にも自信をのぞかせていた。
そのほか、劇団スーパーエキセントリックシアターのメンバーで、ひょんなことから神経科クリニックの患者たちと出会うこととなる、詐欺容疑で指名手配中の投資会社社長を演じた熊倉は「映画は今回が初めてだったのでものすごく不安でした。とにかく役に対して、がむしゃらに演じきることを心掛けました!」と初々しくコメントしていた。
『世界のどこにでもある、場所』は神経科のデイケアが行われている地方の遊園地と動物園を舞台に、老若男女の患者たちが繰り広げるシュールな人間模様を描く群像コメディー。
映画『世界のどこにでもある、場所』は全国公開中