アカデミー賞視聴率は惨敗!昨年比9パーセントダウン!司会は「最悪!」が71パーセント!
「ヤング&フレッシュ」がスローガンとなっていた今年のアカデミー授賞式。司会者にアン・ハサウェイとジェームズ・フランコという若手セレブを起用して、視聴率獲得に乗り出したアカデミー本部だったが、現在まで集まっているレポートから総合するとその努力は報われなかったようである。
第83回アカデミー賞が終了し一夜明けた2月28日(現地時間)、あらゆる方面から昨夜のアカデミー授賞式に関するフィードバックが公表されはじめているが、視聴率にも表われているようにかなり手厳しい評価が寄せられている。
人気エンタメ・サイトのDeadline.comの編集長ニッキ・フィンケ氏は司会のアン・ハサウェイとジェームス・フランコが映画『インセプション』をパロディーにした冒頭の“夢物語”コメディーにひっかけて、「授賞式が終るころには、夢のような……というよりも、悪夢のような……という感じのショーであった」と一言。同サイトで行われた今年のアカデミー賞に対する一般アンケートも、「よかった」「まぁまぁ」を合わせた29パーセントに対し、「サイアクだった」が71パーセントと、何とも手痛い結果が発表されている。
また、授賞式の翌朝に発表されたニールセン視聴率速報(正式結果は米国時間火曜日に発表予定)でも、アカデミー賞授賞式の全体視聴率は去年と比べて9パーセント減。そしてアカデミー本部が期待をかけていた18歳~49歳までの年齢層における視聴率も去年の13.3パーセントから今年は11.7パーセントとなってしまった。
とはいうものの、アカデミー賞視聴率の芳しくない結果を司会アン・ハサウェイとジェームス・フランコだけのせいにしては不公平というわけで、業界内での一致した意見としては「いくらヤングでヒップな司会を起用したところでジョークの内容がオールドでダサければ意味がない」と授賞式の脚本見直しが重要であることを指摘している。
1998年に映画『タイタニック』がアカデミー賞を総なめ状態にした年を境に毎年下降線をたどっていたアカデミー賞の視聴率だが、2008年度の最低記録を転機に、徐々ではあるが上向きになって来ている。
“開かれたアカデミー”をモットーにしていた今年のアカデミー賞にのっとり、業界内外の批判・評価を“開いた”態度で受け入れ、心機一転来年にはまた楽しいアカデミー賞を企画してほしいというのが万人の願うところである。(文・取材: 明美・トスト/Akemi Tosto)