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阿部寛、声を詰まらせ「日本人はすごいね、と励まされました」イタリアでの体験語る

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声を詰まらせつつ、イタリアで励ましを受けたことを語った阿部寛
声を詰まらせつつ、イタリアで励ましを受けたことを語った阿部寛

 沖縄を舞台にした映画『天国からのエール』のレッドカーペットイベントが第3回沖縄国際映画祭において行われ、主演の阿部寛熊澤誓人監督ほかキャストらが登場した。

 東北地方太平洋沖地震を受け、被災地へのチャリティーイベントとして開催されている本映画祭。本作で主演を務めた阿部は、上映前の舞台あいさつで、「地震が起きたときは東京にいたんですが、今まで経験したことのない揺れでした……」と地震発生時の様子をコメント。地震が発生した翌日、日本への思いを残し、新作の撮影のためイタリアに出発しなくてはならなかったそうで、「向こうでは毎日のように、テレビで日本の惨状を見ていました。本当にひどいことになっていて……被災地で避難している人々の辛抱強さと、規律ある生活を見た現地のエキストラの方々に、日本人はすごいね、と励まされました」と時折声を詰まらせながら語った。

 また、沖縄の若者たちが募金活動をしている姿に胸を打たれたという熊澤監督は「改めて意味のある映画祭だと思いました。この映画祭で、また作品の舞台でもある沖縄で、初めてこの作品を上映できて光栄です。ありがとう」とあいさつした。

 本作は、沖縄の美ら海水族館で有名な本部町にある無料の音楽スタジオ「あじさい音楽村」を、夢を追う高校生たちのために私財を投じて設立し、2009年にがんのため42歳で亡くなった故・仲宗根陽(なかそねひかる)さんの実話を基にした映画。演じた阿部は、「彼は、人のためになにができるかを考えながら、全力で生きていった方です」と仲宗根さんの魂を客席に伝えた。「私たちにも、できることがきっとある」が合言葉の本映画祭を締めくくるのにふさわしい本作からは、人のために全力で生きた仲宗根さんの力強いメッセージが伝わってきた。(編集部・森田真帆)

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