『グリーン・ゾーン』のポール・グリーングラス監督が描く予定だったマーティン・ルーサー・キング・JRの映画が製作中止に
映画『グリーン・ゾーン』や『ボーン・アルティメイタム』のポール・グリーングラス監督がメガホンを取る予定だったマーティン・ルーサー・キング・JRを描いた映画『メンフィス(原題) / Memphis』が、ユニバーサル・ピクチャーズによって製作中止になったことがDeadline.comによって明らかになった。
同作は、キング牧師がメンフィスで暗殺された最期の日に焦点を当てた作品で、映画『ソーシャル・ネットワーク』や『トゥルー・グリット』を手掛けたスコット・ルーディンがプロデューサーを担当し、今年の6月から撮影に入って来年の2月に公開予定だった。だが、スケジュールの調整とポール・グリーングラスが執筆した脚本を、キング牧師の遺族が問題があると不快を示したことなどを理由に製作中止になったようだ。
ちなみに、映画『プレシャス』のリー・ダニエルズ監督が製作予定のキング牧師を題材にした映画『セルマ(原題) / Selma』も製作が難航していて、去年の秋から撮影に入る予定がいまだに製作されていない。
今回のユニバーサル・ピクチャーズの決定よって、プロデューサーのスコット・ルーディンとポール・グリーングラス監督は、新たな製作/配給会社を探すことになりそうだ。ただ、ポール・グリーングラス監督はこれまで、映画『ブラディ・サンデー』や『ユナイテッド93』などの実在の事件を見事に映画化してきたうえに、ハリウッドを代表するプロデューサー、スコット・ルーディンがバックアップしているのであれば、それほど苦労しないとみられている。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)