ジェーン・バーキン、渋谷で募金呼び掛け 募金箱を手に一人一人と握手
6日、東日本大震災復興支援のため急きょ来日した女優・歌手のジェーン・バーキンが、渋谷パルコPART1の店頭にてチャリティーイベントを行った。スタッフが途中でイベントを切り上げるように伝えても、「ノン!」と制し、自ら最後まで募金を呼び掛けた。
ジェーンといえば、1990年代に日本で流行した「渋谷系」カルチャーのアイコン的存在で、伝説のカップルといわれたセルジュ・ゲンズブールと発表した映画『ジュ・テーム…』などでも知られている。会場には、青春時代に渋谷系カルチャーに囲まれて過ごしたと思われるアラサー&アラフォーの男女を中心に、ジェーンと同世代の男女まで、大人の観客が多数集まった。
店頭に現れたジェーンは「フランスから昨日来たばかりですが、フランスでも日本のことは報道されています。日本の皆さんの勇気はフランスにも届いています。日本に来て、歌で気持ちを届けたいと思い、来日しました」と語ると、会場からは歓声が起きた。
そしてアカペラで一曲披露した後、募金箱を手にしたジェーンは、自らお札を2枚募金箱に入れ、来場者に募金を呼び掛けた。一人一人と丁寧に握手をし、その都度「メルシー」と感謝の意を表するジェーン。2ショットの写真撮影にも気軽に応じていたため、予定時間はあっという間に過ぎていった。やはり大人の観客に支持されているジェーンだけあって、小銭の募金はほとんどなく、募金箱はあっという間に札束で埋まっていったのが印象的だった。
しかし、すぐ後に渋谷クラブクアトロでの無料チャリティーコンサート「Together for Japan」が控えているため、「あとは(スタッフに)任せて、奥に下がって」と止めに入ろうとするスタッフだったが、そのスタッフを力強く「ノン!」と制するジェーン。結局、募金の列が途切れるまで一人一人と握手をし、最後の一人までしっかりと募金の呼び掛けを済ませることとなった。帰り際に「メルシー、アリガトウゴザイマシタ!」と手を挙げるジェーンに会場からは大きな拍手が起きた。
多くの外国人スターが来日を躊躇(ちゅうちょ)する中、日本のために来日したジェーン。その気持ちが強く伝わる店頭イベントだった。(取材・文:壬生智裕)